RECORD
君と見る黄昏色はいつもどこか物悲しくて

「つかのことお聞きしますが、この前の夢の話を覚えていますか?激寒ポエマータク」

「覚えてるしもうポエムはやめた」

「えー?」

「やめるに決まってんだろ!本人に覗かれてるのに誰がやんだよ!」

「私は別に貴方の脳内の中でどんな妄想をされてても構いませんよ?出演料100万円はいただきますけど」

「前より10倍も値上げしてね?」

「昨今不況ですからね。値上げも致し方ありません。」

「まったく暴利もいいとこだぜ、これからはグラドルを脳内猥褻劇場の主演女優にしよ」


「どうして・・・」

「それはそれで腹が立ちました。このおっぱい星人。」

「で、なんだっけか、夢を一緒に叶えてくみたいな話か?パピコはもうヤダからな」

「パピコは今は気分じゃないのでいいませんよ。リストを作ってきたので、二人でやっていきませんか?」

「ふーん、リストねえ。海賊王だの忍びの里の長だのになりたいとかは勘弁してくれよ?」
・ファミレスでだべりたい
・お祭りにいってみたい
・学校に行ってみたい
・海に行きたい
・ツーリングがしたい
・―――――

「おもったよりお前にしては普通というか、夢ってほどじゃないっつーか。つか最後乱暴に消してるけど何?」

「最後のは気にしないでください。私なりに今体調を鑑みてできそうなことをピックアップしただけです」

「・・・?よくばりな癖に変な所遠慮しいやなあ。消さんでもええやん俺とお前の仲やろ」

「うるさいですね。それでどうですか?嫌、ですか・・・?」

「嫌なもんかよ」

「どれからやる?体調もあるだろうし、いっぺんにはできんやろうけど一緒にリストクリアしてこうぜ」

「ありがとう」

「ん?」

「なんでもナイアルヨ」

「おやおや?素直に感謝を言ったのが照れくさいの?ヘヘヘッ」


「黙りなさい、リストの最後にヤンデレになるを追加してあなたを哀しみの向こうにたどり着かせてもいいんですよ」

「リストが終わる頃には俺の目玉なくなってるで」

「その時は目玉おやじとして私がお世話してあげます」

「まじ?心眼のタクになるから俺のお世話してくれ」

「ええ、タク即斬の名のもとに介錯のお世話をしてあげますよ」

「壁に突き刺さってるやんけ。・・・さ、そろそろ風も冷たくなってきたし病室に戻ろうぜ。」

「・・・・・・。もう少しだけ風景を見ていきませんか?」

「ん?おん。」
病院の屋上で、二人で沈む太陽を眺めている。
紺色とオレンジのコントラストはゆっくりと濃紺になっていく。
今日も一日が終わる。
呑気な俺はコイツと屋上でこの風景を眺めているのが好きだとか考えていた。
コイツがやりたい事リストを作りはじめた理由も一緒にやりたいと言い出した理由も考えもせず。