RECORD

Eno.95 黒江の記録

6_改造

「うわぁ……案の定って感じだ」


 表世界の自室へ戻ると、七曜は道具を取り出して俺の武器を見て呆れたように言った

「違う自分の造ったやつだけど大丈夫なのか?」


「そりゃ、“私”だもん。コレなら、私の記憶の中でも造ってたし」



「……ほんとに、静空なんだ」


「だからずっと言って……って、何泣いてるのさ!?」


「え、俺泣いてる?」


「泣いてる。ほら、完成したよ」


 そう言って、そっと修復された武器を手渡された

「行方不明になった後、ちょっとは探してもらえてたのか。
 そりゃそうか……でも、いなかった事になっちゃったんだ」


「……そうだな。最後はイマジナリーフレンドって事になってたよ」


「そっかぁ……直に聞くと、寂しいもんだね」


「そうだろ」


「でも、遺品の髪飾りを身に着けて残骸を持ち歩いて
 残った武器で戦って、他の人と殆ど関わらなかったのはちょっと……」


 七曜は寂しく笑いながら、もう一つ機械(本人は魔導具と言っている)を渡した

「静空の頃に造ってた奴よりは設計思想とかマシだと思う。
 いい感じに使い分けて。変なのは入れてないから管理局もOKなはず?」




「あと、今の君見てるといつ死ぬかわからなくてヒヤヒヤするから、
 私以外の人間とも仲良くなってね」


「ここに定住は……」


「するわけないでしょ。
 観光気分のつもりだったとこに君がいたからこうしてるだけ」


「そんな……」