RECORD

Eno.367 日上 晴の記録

記憶

翌日になっても、雨は降っていた。
そんな中で、俺たちに事件が起きた。

部員の1人が、いなくなった。

昨日の夜寝る前にはいたはずだった。
雨を嫌がっていた彼が雨が降る中を出掛けるのかなんて疑問に思ったから、尚更なんで出ていったのだろうと思った。
そんな時に、あの言葉を思い出した。

『出ていけ』。
あれは本当に俺たちに危険が及ぶかもしれないから忠告したのではないかと。
なら、もっと説得するべきだった。
いなくなってから後悔してるのが遅かった。
こんな暗い雨の中それぞれで捜し回っても見つかることが難しかった。

…ずっと雨の中を捜し回ってどれくらい経ったのだろう。
気がついたら、俺はまたあの古い社に着いていた。



だけど今日は、そこに彼女はいなかった。