RECORD
Eno.1 梟院 七七七の記録
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逃げてもいいと人は言う。
逃げるには判断力が必要だ。
そう、少なくとも逃げ出すに間に合うタイミングに気づけなければ、
そんな選択は取れやしない。
︙
自分とて無策ではない。
正確には一族は、である。
前回の反省があった。兄貴に少し見てもらった。
理由は聞かれなかった。己を鍛えることを是とするものだから。
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きっと、良くはないのだろうな。
他の連中はこんな感覚ずっと前に通り越したのだろう。
慣れたくはないものだった。
己が何をしているかを常に意識しーー
重々、飲まれぬようにする、ということ。
それが重要なのではないか?
途中、見学人が混ざってきた。
見学人?バカな!そんな軽々しいような場所じゃないだろう。
しかし現実として彼女はこちらを眺めており、
飛翔するガラクタの突撃をもろともせず、
そして全てが片付いたあと当然の権利のように帰っていった。
簡単に『出入り』するような場所ではないはずだ。
それとも、それが普通か?
信じ難い。……今このように巻き込まれているのであれば、
そうあったほうがいいのだろうが。
選びたくもないし、そうなりたくもなかった。
ただパズルを解体した感触が手に残っていた。
不良品は突き返せ
「なんだ……」
逃げ出すという選択も強者だとか、
あるいは察しがいいものが取れる選択肢であると、
今日は学ぶ日であるらしい。
逃げてもいいと人は言う。
逃げるには判断力が必要だ。
そう、少なくとも逃げ出すに間に合うタイミングに気づけなければ、
そんな選択は取れやしない。
梟拳。
形意拳の『裏』に語られる型の一つ。
梟院家の端くれである七七七も当然身につけてはいるが……
まるで身にはつかなかった。
向いていないのだ、体格からして。
表面を舐めるようなもの。
それでも、今役に立っている。
空飛ぶパズルのピースが残骸めいて床に散る。
自分とて無策ではない。
正確には一族は、である。
前回の反省があった。兄貴に少し見てもらった。
理由は聞かれなかった。己を鍛えることを是とするものだから。
梟拳。
形意拳の『裏』に語られる型の一つ。
梟院家の端くれである七七七も当然身につけてはいるが……
まるで身にはつかなかった。
向いていないのだ、体格からして。
表面を舐めるようなもの。
それでも、今役に立っている。
空飛ぶパズルのピースが残骸めいて床に散る。
きっと、良くはないのだろうな。
他の連中はこんな感覚ずっと前に通り越したのだろう。
慣れたくはないものだった。
己が何をしているかを常に意識しーー
重々、飲まれぬようにする、ということ。
それが重要なのではないか?
途中、見学人が混ざってきた。
見学人?バカな!そんな軽々しいような場所じゃないだろう。
しかし現実として彼女はこちらを眺めており、
飛翔するガラクタの突撃をもろともせず、
そして全てが片付いたあと当然の権利のように帰っていった。
簡単に『出入り』するような場所ではないはずだ。
それとも、それが普通か?
信じ難い。……今このように巻き込まれているのであれば、
そうあったほうがいいのだろうが。
選びたくもないし、そうなりたくもなかった。
ただパズルを解体した感触が手に残っていた。