RECORD
お祭り前夜

「明日ははやたくんとのお祭り……。」
------------------------------------------------------
「うーん、服っていったら……」
こういう大きい店しか思いつかない地方民。
「やっぱ緑……緑がいいよね。
柄?ガラー……たくさんありすぎる……それに予算に収まらない……」
>>1338735
「……。……」
「……。……き、奇遇すね!」
奇遇でもなんでもない。
>>1338927
「奇遇だねえええ晩御飯食べに来た?どれも美味しそうだよねえ。」
凡そ服飾売り場で出る日本語ではない
------------------------------------------------------
「あははっ、もうー……わらっちゃったよ!」
まあ、当然の如くあんまり寝付けなくて、次の日かな。
うちはラウンジで待ってたんだ。
------------------------------------------------------
「ちょっと早かったかな……。
少しラウンジで休憩しとこ……。」
大学前で待ち合わせ。
待ち人来るまで一旦ラウンジだ。
大学前辺りが見えるように位置取り。
見たことない格好で、ばたばたと共用部を抜けて外に出て行った。
格好的にも時間的にも、行き先は明白そう。
>>1376466
普段見ることのない格好でラウンジに入ってくる。
紺色が、前袖に向けて暗くなっていく浴衣。
暗いところに点々と散りばめられた白の星屑。
歩き慣れなさそうな草履の動きに裾が揺れると、星の海が揺れた。
緊張した面持ちで、ゆっくり近づいてくる。

「直視できるかよばか」
>>1379213
そわそわ、心ここにあらずといった感じでスマホに落としていた視線。
ラウンジに入ってくるその人へと向けられた。
「……あっ、はやたくん!」
頭の回転よりも速く、目線と、唇が動く。
紺色の衣装に身を纏ったあなたへと。
いつもと全然違う恰好、受ける印象も変わってくる。
静まっていた心臓が跳ねるようだ。
はやたくんはうちのことは直ぐに見つけられただろう。
だって
▼
>>1379613
>>1379213
包む衣は松葉色。
椿の花を添えられたそれは、いつものイメージカラーと同じだけれども。
少し趣向を変えた鴇色の帯を締めて。
ゆらりと、袖が宙を泳ぐ。
「……ど、どうかな、変じゃないかな。」
少し顔を伏せて、頬に紅を浮かべながら。
……う、うちの、最高到達点……だぞっ……
堕ちろっ、堕ちてよっ……はやたぁっ……!
>>1380263
>>1379622
「変、じゃないス。
とっても……きれいで、似合ってるス……、色も、花の柄も」
もう一歩近づいて、手の届く距離。
「じゃあ……、大丈夫、スか?
その、結構混んでそうスから」
浴衣の袖に手を入れて少し探るように動かしてから、
手を繋げるように、右手を差し出した。
>>1380481
全然待ってない、むしろ待ってるわずかな時間、どきどきわくわくで止まらなかったんだよ?って。
その言葉はいつものクセ、なんだろうけど。
「……綺麗かな、えへへ、よかった。
昨日、敢えて見せ合わなくて正解だったかも。
はやたくんも、かっこよくて……うぅんいつもかっこいいんだけど今日は落ち着いた雰囲気が威厳というかなんというかそういうのが増してて勿論似合っててかっこよくて星柄が夜みたいでなんだか包んでもらえそうな」
喉からやっとのことで出てくる言葉はとりとめがない。
え、今からうちこれとデートするの?
生きて帰れる?
「……はい、よろしくおねがいします。」
振られる袖、差し伸べられる手。
伸ばされた手の上に、自分の手を重ねるのには、そこまで時間は要らなかった。
えっ、率先してエスコートまでしてくれるの。
今からうちこれとデートするの?(二回目)
――っ……堕とされっ、ちゃ……
[ここからは有料となります。]




