RECORD

Eno.1015 灰原 よたの記録

天体観測_16




何でもないただの石ころをわざわざ拾った日があった。

あの瞬間、僕は目の前の友人を尽きないほどに恐れた。
羨ましいとさえ思った。




手元にある石を投げて、それから光線で打ち壊した。
相手にはわあわあ言われたけれど、あの瞬間僕は、余計に強がっていたんだと思う。






“手の届かないものに働きかけられる”力。






彼はわざわざしゃがんで手を伸ばさなくても石を拾えて、
わざわざ投げようと構えなくても石を投げられる。

よく見えるだけの自分には、眩しくてたまらなかった。