RECORD
Eno.1 梟院 七七七の記録
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自分がはみ出しものであるという自覚ぐらいは持っている。
家が家であるしーーもっともそうでない兄妹もいるのだから、
これは性根にも由来するところがあるがーー、
そもそも博徒として生きようなんて、
このご時世じゃ正気を疑われるだろう。
天賦の才ではある。幸運にも。
『現実』に向き合うこととした。
恐らく逃避するような者は他にもいるのだろう。
以前連絡を受けた時期を考えると不義理とも言われそうなものだが、
少なくともそうはならなかったようだ。
しかしてその現実っていうのは……
使い走りであり、座学でもあり。
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これだけで庇護を受けられるなら楽である。
しかしそうも言っていられないだろう。
そもそも『そういう状況』になった時は手遅れである。
普段から助けてくれる、と言っても、喫緊の時に助けてもらえなくては意味がない。
だからこそ、あの相互互助からも抜け出して、一人でやれるように、と腰を上げたのだから。
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機関だって決めたともさ。アザーサイドコロニスト。
巨大コミューンであり、緩やかな連合体であり、
ときにははみだしものとも言えるものも受け入れーー
まさしく私には相応しいんじゃないか?
梟院だって似たようなものだろう。
仁義の世界と見ることも……できるのではないかな。どうだろう。
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異形の馬が走る競馬場を眺める。
以前たまたま訪れた時よりは、魅せられる、という感覚はなくなっていた。
事実、外付けの力とやらがあれば、怪奇も恐怖にはあたらない。
まるで自分がゲームの場にいるような、そう、VR空間、とかかな。
現実にある非現実を、咀嚼せぬまま嚥下する。
そうして得た電子通貨は、数字以上の意味をあまり持たなかった。
ウラまで大逃げぶっちぎり
つまるところ、頼らぬようにすればいい話だ。
庇護される立場であってはやはり弱いわけでーー
そろそろ己のこの難儀で不幸な身との付き合い方も考えねばならない。
フーテンも辞め時ってわけだな。
不愉快だが、生きるのに食事が必要なのと同じであり、
身に降りかかる火の粉を払える必要はあるというわけだ。
相互互助に頼らぬためにも。
自分がはみ出しものであるという自覚ぐらいは持っている。
家が家であるしーーもっともそうでない兄妹もいるのだから、
これは性根にも由来するところがあるがーー、
そもそも博徒として生きようなんて、
このご時世じゃ正気を疑われるだろう。
天賦の才ではある。幸運にも。
『現実』に向き合うこととした。
恐らく逃避するような者は他にもいるのだろう。
以前連絡を受けた時期を考えると不義理とも言われそうなものだが、
少なくともそうはならなかったようだ。
しかしてその現実っていうのは……
使い走りであり、座学でもあり。
「使いっ走りじゃねえか……」
結局阿ることには代わりなく。
人間は社会に組み込まれねば生きてはいけないのだよ。
これだけで庇護を受けられるなら楽である。
しかしそうも言っていられないだろう。
そもそも『そういう状況』になった時は手遅れである。
普段から助けてくれる、と言っても、喫緊の時に助けてもらえなくては意味がない。
だからこそ、あの相互互助からも抜け出して、一人でやれるように、と腰を上げたのだから。
ーーつまりは私にふさわしい場所はここであったということだ。
もともと考えちゃいた。決定的になっただけでーーー
ともあれこれで所属ということになったわけだ。
早速下っ端として働いていこう。
機関だって決めたともさ。アザーサイドコロニスト。
巨大コミューンであり、緩やかな連合体であり、
ときにははみだしものとも言えるものも受け入れーー
まさしく私には相応しいんじゃないか?
梟院だって似たようなものだろう。
仁義の世界と見ることも……できるのではないかな。どうだろう。
ーーつまりは私にふさわしい場所はここであったということだ。
もともと考えちゃいた。決定的になっただけでーーー
ともあれこれで所属ということになったわけだ。
早速下っ端として働いていこう。
異形の馬が走り込んでいるところを、
なんとはなしに眺めていた。
ーー今日からはこちらも明確に日常の一部だ。
異形の馬が走る競馬場を眺める。
以前たまたま訪れた時よりは、魅せられる、という感覚はなくなっていた。
事実、外付けの力とやらがあれば、怪奇も恐怖にはあたらない。
まるで自分がゲームの場にいるような、そう、VR空間、とかかな。
現実にある非現実を、咀嚼せぬまま嚥下する。
そうして得た電子通貨は、数字以上の意味をあまり持たなかった。