RECORD

Eno.143 八坂 金寿の記録

触れずには、

 
[中央住宅街][無限通り]
八坂 [Eno.143] 2025-06-15 15:49:33 No.1976476


――歩いている。

いつの間にか迷い込んでいた
馴染みのない、伽藍洞の街並みの中。

どこまでも続く入り組んだ道を。
ただ、歩いている。

……ずっと。
このままここに、居続けたら。
どうなるのだろう。

そも、帰る必要なんてあるんだろうか。
自分の居るべきは、こちら側なんじゃないか。

かくれんぼのまま、みつけてもらえない子は。
神隠しにあうべきだった帰ってこなければよかったんじゃないか。

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[中央住宅街][無限通り]
八坂 [Eno.143] 2025-06-15 15:50:41 No.1976546

>>1976476

…常は考えない為に歩いていた。
頭の中の余計なものを掃う為に。

それでやってこれていた。最近までは。
なのに、こうして世界はぐるりと反転して。
目まぐるしく、色々なものが、変わってゆく。
守るべき日常も、その為の秩序も、崩れてゆく。

向き合わずに済むのなら、どれほどよかっただろう。
それでやり過ごせたのなら。許されたのなら。

立ち止まる。靴音が止む。
自分の呼吸の音すら気になるほど、静かだ。

ぼんやり見上げた空は、どこまでも赤い。
どれ程待っても、星が見えることはないのだろう。
 

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[中央住宅街][無限通り]
八坂 [Eno.143] 2025-06-15 15:51:54 No.1976594

>>1976546

「…………」

帰ろう、だなんて思えなかった。
どこに帰ればいいか、わからなくなってしまった。

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それでも、歩くしかないのなら。