RECORD
Eno.51 相馬 鼎の記録
考.txt
* * *
「言葉は生き物」という言い回しがある。
言葉の意味、読み方の変化や解釈の流動性を比喩的に言い換えた表現だ。
例を挙げると「敷居が高い」だとか「確信犯」「性癖」なんて言葉。
これらは元の辞書的意味からすると正しくない意味で使われることが多くなり、そちらの意味が定着しつつある言葉の代表格と言ってよいだろう。
このことに関しての是非を持ち出すと高確率で議論が紛糾する気がするので一旦棚にしまっておくとしよう。
日本の妖怪には元々絵巻などに姿と名前が見られるものの、その詳細が不明とされるものが多々あった。
*「いそがし」「白うかり」「にがわらい」などが例として挙げられる。
ただしこれらの妖怪は、現代において行いや性質の説明が確認できるものが存在する。
それらは新たに史料が発見されたことにより情報が増えたものではない。後世の人(注:ほぼ特定個人かもしれない)がつけ足した、と表現するのが正しいだろうか。
妖怪も、それらの持つ意味や性質が時代とともに変化する例は見られるらしい。
三つ目で四足歩行のぬりかべの絵を見たことがあるだろうか。
あれは比較的最近(2000年代)に史料の発見によりぬりかべであると判明した(とされる)ものである。
そこの“判明”の正確性や厳密な定義については本題ではないので抽斗へと仕舞っておくこととする。
少なくとも壁の姿をしたぬりかべに関してはこの史料よりも後の人(注:特定個人)がその妖怪の伝承を元に創作したものだとされている。
その創作物の影響で“ぬりかべ”なるローカル妖怪が人口に膾炙したとすら言えるだろう。
北摩霊園に出るぬりかべは壁の姿をしている。
結局のところ何が言いたいのかというと、怪奇はやはり人の持つ認知や思想・概念を深く反映する存在なのではないか、と思ったというところで。
言葉のように、人々の認識が変化することにより怪奇や神秘もその形やあり方を変えることがあるのではないだろうか。
ヒトが科学を振りかざすとき、超常の存在たる神秘は説明可能な現象に変じる。
だけではなく。
もっと長期的なスパンで見れば、人を取って食う怪奇が人と共存できる形に変じるだとか(当然その逆も考えられるが)。
人にとって利用価値のある形にしてしまうだとか。
何らかの性質を付加して無害化することが可能なのではないだろうか。
・時間かかりすぎ
・前置きが長い
・やっぱり人間側の認知の影響が強い気がする
* * *





「言葉は生き物」という言い回しがある。
言葉の意味、読み方の変化や解釈の流動性を比喩的に言い換えた表現だ。
例を挙げると「敷居が高い」だとか「確信犯」「性癖」なんて言葉。
これらは元の辞書的意味からすると正しくない意味で使われることが多くなり、そちらの意味が定着しつつある言葉の代表格と言ってよいだろう。
このことに関しての是非を持ち出すと高確率で議論が紛糾する気がするので一旦棚にしまっておくとしよう。
日本の妖怪には元々絵巻などに姿と名前が見られるものの、その詳細が不明とされるものが多々あった。
*「いそがし」「白うかり」「にがわらい」などが例として挙げられる。
ただしこれらの妖怪は、現代において行いや性質の説明が確認できるものが存在する。
それらは新たに史料が発見されたことにより情報が増えたものではない。後世の人(注:ほぼ特定個人かもしれない)がつけ足した、と表現するのが正しいだろうか。
妖怪も、それらの持つ意味や性質が時代とともに変化する例は見られるらしい。
三つ目で四足歩行のぬりかべの絵を見たことがあるだろうか。
あれは比較的最近(2000年代)に史料の発見によりぬりかべであると判明した(とされる)ものである。
そこの“判明”の正確性や厳密な定義については本題ではないので抽斗へと仕舞っておくこととする。
少なくとも壁の姿をしたぬりかべに関してはこの史料よりも後の人(注:特定個人)がその妖怪の伝承を元に創作したものだとされている。
その創作物の影響で“ぬりかべ”なるローカル妖怪が人口に膾炙したとすら言えるだろう。
北摩霊園に出るぬりかべは壁の姿をしている。
結局のところ何が言いたいのかというと、怪奇はやはり人の持つ認知や思想・概念を深く反映する存在なのではないか、と思ったというところで。
言葉のように、人々の認識が変化することにより怪奇や神秘もその形やあり方を変えることがあるのではないだろうか。
ヒトが科学を振りかざすとき、超常の存在たる神秘は説明可能な現象に変じる。
だけではなく。
もっと長期的なスパンで見れば、人を取って食う怪奇が人と共存できる形に変じるだとか(当然その逆も考えられるが)。
人にとって利用価値のある形にしてしまうだとか。
何らかの性質を付加して無害化することが可能なのではないだろうか。
・時間かかりすぎ
・前置きが長い
・やっぱり人間側の認知の影響が強い気がする
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「神秘が未知に根差す概念ならば」

「それを識別する者の存在が不可欠だ」

「誰にも観測されないものは存在しているのか?」

「わからない」

「見えているものが本当に存在しているかもわからないのに」