RECORD

Eno.463 八月十五日 つくしの記録

妖梟の夢

焼け落ちる屋敷。
逃げ惑う家人。

「まだあの子が中に!!」


「火消は!火消はまだか!!」



見ていることしかできなかった。
あの熱気を、悲鳴を。



────あの、悲劇を。



『!!!!!』


『嫌な夢を……見ちまった』


記憶にない光景。覚えのない世界。
最近夢に見ることが増えた気がする。

『やっぱり、なにか関係あるのか?』
『また、調べにいった方がいいな……』



化けフクロウは夜な夜な裏世界を飛び立つ。
目指す先は、かつて表世界に存在したが今は燃え落ちて残った、
誰かの記憶によって生かされている武家屋敷。

         ────『旧・八月十五日家』である。