RECORD

Eno.358 青柳瀬 一桜の記録

Spiritual Sanatorium



―科学の解明が進めば 神秘は消えてゆくという―

もともと理系分野に馴染みの深かったうち青柳瀬家が、少しばかり場所をお借りして、ちょっとした実験を行っていた。

降霊と召喚を得意とし、特に私は氷の術と相性が良かった。
だけれども不用意に手を出し、身を滅ぼしかけることとなった。

少し離れたこの地に来て、科学に触れる場所に出入りするようになった。


科学は、神秘を浄化する
質を変え
濃度を変え
まるで、それが当たり前のものであるかのように



私たちはその実験を

神秘の療養所スピリチュアル・サナトリウム、と呼んだ。



喚んだ存在の保管場所であったり。
過ぎた力を置いておく場所だったり。
自分の中で抱えきれないものを、手放す場所だったり。
神秘の放出だったり。

そんな効果を期待して設けられた、科学を司る建物の一角を利用して作られた、実験場。






まだもう少し、時間はあるみたいだ。

わたしがわたしでいられるうちに。

わたしにできることを。