RECORD
Eno.1066 水底しずねの記録
2
考え事をするのが好きだ。
きっかけなんてほんの些細なもので良く、初めは細いその糸をどんどん手繰っていく道程にこそ喜びがある。
派生していく選択肢、その一つ一つを検証する足跡、かつての道が目前と通ずる瞬間。
それらを経て私の心は渦となり、深く深く沈みゆく。思いつく限りのものを巻き込みながら。
無形の水圧を受けて、五感に依存する刺激から断絶されて、そこには現実のくびきから外れた魂だけがある。
あらゆる可能性の断面という鮮やかな彩りをまといながら、言葉という無限の深海へ旅をする。
思考は麻薬に似ているのだろうとも思う。
「……はっ。
考え事をしていた……パンダとマレーバクはどちらがより白黒かについて……」
きっかけなんてほんの些細なもので良く、初めは細いその糸をどんどん手繰っていく道程にこそ喜びがある。
派生していく選択肢、その一つ一つを検証する足跡、かつての道が目前と通ずる瞬間。
それらを経て私の心は渦となり、深く深く沈みゆく。思いつく限りのものを巻き込みながら。
無形の水圧を受けて、五感に依存する刺激から断絶されて、そこには現実のくびきから外れた魂だけがある。
あらゆる可能性の断面という鮮やかな彩りをまといながら、言葉という無限の深海へ旅をする。
思考は麻薬に似ているのだろうとも思う。
「……はっ。
考え事をしていた……パンダとマレーバクはどちらがより白黒かについて……」