RECORD

Eno.426 䝰甾 うのはなの記録

6/16・大清算の日

~これまでのあらすじ~


金運があるかわりにうまく使えない加護を持っていると思っていた俺、䝰甾うのはな。

三年前我が家に下宿に来た男にうっかり好意を抱いてしまうが
ただでさえ他者との交流に警戒心と遠慮とその他もろもろがデカい彼に
「下宿先の息子に惚れられる」という最悪体験をさせるわけにいかない…!と
めちゃくちゃ頑張ってステルスミッションをこなしていた!

しかし
近頃の裏世界のお仕事や研究の行き詰まりなどで精神グラッグラの時期でもあったせいか
油断して全然バレたし、その日に水道管爆発して下宿先たる我が家は解散になるしで
ウワ~~~~~もう全部俺のせいだ~~~~~~もうやだ~~~~~~~~~
ってなってメンタル大限界になった。

でもこのままじゃほんとに向こうにも俺にもよくなさすぎる体験となるので
決着をつけるべく一個ずつ整頓するぞ!と
友人たちや機関、教会の支えを得て一個ずつなんとかかんとか納得し

爆発の件はたぶん神秘関係ないな!と切り離すにもいたり
まあとにかく、とにかく、残るは。


「うん。好きだよ。特別な意味で」




ケリをつけるぞ!
どうなる!俺!





----どうなったんだ?----


結論を言うと、
いや結論わかんないなこれ。

………あんまり、そういうことに、………。……
本当ならさあ、お前んちであんな良くしてもらってたのもさ、……。……
あんまり、………そう、ふさわしい人間じゃないから、………返事できなかった、……できない……、んだよ。
でも、……ずっと、なんていうか、甘えてるわけにいかないからさ。
ホント……随分甘やかしてもらってると思うんだぜ、この三年ずっと、今も……。


「……これはさあ 思い出話……なんだけど」



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もちだ [Eno.426] 2025-06-16 15:07:55 No.2050088

>>2049517
「……お前がウチに来て間もないくらいの頃……かな。ちょっと遠めの博物館行ったの覚えてる?俺がまだ免許なくて、父が運転してさ……なんかの展示に盛り上がって、みんなで行くことになって」

「それで……そこそこに空いてて。フロアに散らばって興味あるやつ見てた。でっかい骨とか、石の標本とか。映画の魔法使いの研究室みたいだった」
「小さい子供が……海の……特別展のなにかあるって……数人、ほかの階に走ってってた。知らなかったから、お前も連れて行こうかなって思って、探して……」

「お前は……小さいメモを見てた。数歩隣に大きな剥製があったのに」

これくらいの、と、指で示した。
手のひらに満たないくらいのサイズ。

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ウィリアム [Eno.836] 2025-06-16 15:17:53 No.2050642

>>2050088
>>2049648
山梨のね……。急に連れてってもらったやつ。誘われて驚いたの覚えてるわ。
けっこういろいろあったよな、化石から家まで……。
なんか……アー……。……ごめん、どれの話かわかんないんだけど、いろいろ読んでた覚えはあるんだ、解説全部読みたくて……。

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もちだ [Eno.426] 2025-06-16 15:22:56 No.2050843

>>2050642
「……いや、それはいいんだ。出来事、ってものでもないから」
「……ただ、さあ。笑っちゃってさ。何度かそこ、行ったことあるけど、そんな小さなメモ、見てるようなやつ、全然いないし。気が付かないやつがほとんどだと思う。でも海外からきたお前がじっとそれを見てた。『これ崩し字でわかんないけど何書いてあるの』って、俺に聞くくらい、興味持って見てた」

「うれしくてさ」
「ほんとにうれしくて」

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ウィリアム [Eno.836] 2025-06-16 15:27:49 No.2051027

>>2050843
イヤだってそれは。………。……勉強……したくて来たし。
あのー……話したことあったっけ。
僕、家がさ………家があんまり、なんていうか。勉強そんなさせてもらえない家で。
親に隠れて本読んでるような感じだったから、きいたら教えてくれるの嬉しかったし……。

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もちだ [Eno.426] 2025-06-16 15:32:30 No.2051244

>>2050642
「…………」
「……俺も、父親も、そこで足を止めたことがあるよ」

「……若い子が集まってる時、おまえ、誰かが口籠ったり……気まずそうにしてたら、真っ先に気づいて、声をかけるじゃない?あれもさ、凄いと思って。目立たないメモを……読んで、わからないなって思って、聞いて……優しいなって思うよ。お前自身の定義とは、違うかもしれないけど……」

「……買ったものに自分でがっかりした時、思い出してる。もしかしたら、他の人が見逃してた良いところを、俺が見つけられただけじゃないかって」
「お前ほど、丁寧に見るのはまだ、出来てないけど」
「……あの博物館のお前を思い出すよ。霧を見てるお前にも、小さいパイナップルに一緒に興味持ってくれるとこも」

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「もし返事できないっていう、それがさ。
お前が……『はっきり断りたくない』って意味じゃなくて、
その……嘘をつかないようにしている結果だと、いうなら」
「頷きたい気配がなくはないけど、いろんな問題があって無理だからなーっていう話ならさ」


「もしそれが、大枠で間違えてないってことならさ」
「待つよ。一生くらい」





その男は、
たいそう、困ったような顔をして、

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ウィリアム [Eno.836] 2025-06-16 16:31:25 No.2053904

>>2053724
わかっ…………たとは、言えないけど。ウン。
鍵………も、もらったし、………。……
息子みたいなもんとは言ってもらってて……嘘つかれてないとおもってるし、……じゃない、そう思ってくれてんのはわかってるから……。

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もちだ [Eno.426] 2025-06-16 16:44:28 No.2054467

>>2054179
「……まー。だから」
「お前がお前である以上、こちらとしては、好きで居続けることにはなんの問題もないので」

「俺も頑張るので、お前は、ちょっとずつ、楽になってみてほしいです」
「……難しそうなら、手伝うしさ。そん時のために、頼り甲斐つけとくから」

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ウィリアム [Eno.836] 2025-06-16 16:47:42 No.2054557

>>2054467
………。……とりあえず。
まず、アー………。……
もちだ家から逃げない、あたりで………今日は手を打っていただいて………。これに関しては、本当に失礼なことしたなと思うし………

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少なくとも、逃げないことを決めてくれたようなので、

俺はずうっと好きでいていいらしい。
(おそらく、たぶん。)
(それが負担になるよ、ということなら、流石に打ち明けてもらえる程度には、家族をやっていたと思う)

あとはもう、こいつならまあ寄りかかっても大丈夫か、と安心できるような男になるだけなので、
ひとまず、一旦、方針自体は決まったような気がします。

グッダグダの土手にね。
花を植えてやります。丈夫な奴をね。

もう、似合う花を買うコツはつかんだので。
覚悟しやがれ、ということです。