RECORD

Eno.608 五稜 拓海の記録

今日は良い風が吹いていた2/2

「ここがいっちゃん大きい講義室かな。」



「ほう・・・」



「ヘヘッ!席取っておいたでヤンスよ!」



「・・・・・・」



「おい!なんで他所座んだよ!」



「だってなんか一緒のグループとか思われたくないし」



「ひど!」



「おいおい、ちょっと仲良くしてやったからってつけあがるなよー?それより私の出席届出してノートきっちりとっとけよな」



「悪魔!そんなことしてるといつか出席届だすって言って実は出してない謀反が待ってるんだぞ?!」



「されたのですか?」



「・・・しようと思ったら教授にバレた」



「いつも斜め下に行きますね、貴方は」



―――――――

「ここが屋上、俺のサボリスポットその2!ヘンテコなおもしれー先輩がたまにいたりする。」



「へえ、ター坊は完璧なぼっちだと思っていたら話してくれる人がいるんですね」



「うるせー!」



「でも友人がいると聞いて安心しました」



「いや・・・オーン。あの人とは・・・分からん。」



「一方的に野良犬のようにキャンキャン絡んでるだけだと・・・。」



「そう!そうかも!」



「言ってて悲しくないですか?」



「言うな」



「にしても、貴方は家も屋上ですし・・・なんですか?高い所が好きとか?馬鹿だから」



「かもなー、風を浴びるのが好きなんだよ、それにお前と初めて会ったのも病院の屋上じゃん?」



「・・・・・・」



「なんですか?私も馬鹿だと?」



「墓穴ほったな」





「目つぶしはんたーい」



「フンっ、貴方のような馬鹿はどうせ屋上でネバーでノウズベストを吸って黄昏てるのでしょう」



「まあ影響されて吸い始めたのはある。」



「思えば、私の穴場をそうやって煙たくしくさっていましたもんね、出会った時も」



「そうそう、それでちっこいお前が棒読みでどこ中だオラアとかって絡んできてさ」



「ちっこいは余計です」



「だっておれよりちっこいじゃん」





「ごめんて」



「私の方が年上だと言う事を弁えなさい」



「あの時もこんなやり取りしたっけなあ」



「ええ、そうですね」



「あの頃は楽しかったよなあ」



「私は今も楽しいですよ?」



「ん?」



「貴方が私の為に此方まで来てくれて、毎日の様に会いに来てくれて。」



「・・・・・・そーいや、俺も今も楽しいわ」