RECORD
Eno.175 水元イチノの記録
灰色の空
示したかったんだ。あいつらの一員になるのはまっぴらごめんだって。
新しい場所でやり直すんだって、みんながみんなの手を引いて、仲良く故郷を荒らし回った。
私はそれが許せなくて……許せなかったんだ。
あいつら、自分が忘れてしまったことにすら気づいていないんだ。
昔の写真にセピア色の加工をしてさ、それで慰めあってるだけだ。セピア色の向こう側には青空があったはずなのに!
ゆるせない、ゆるせなかったんだ。
あんなにも心のどこかを捧げた日々のことが、もうどうでもいいみたいだった。
みんなはもう何もかも忘れて、違う顔つきで違う世界の言葉を話している。
私だってほとんど忘れて、灰色になった空の色を思い出せない。
忘れてしまわないように書き留めた言葉に縋って、なにかを思い出そうと現在を失い続けている。そこにはもう誰もいないとわかっているのに。
新しい場所でやり直すんだって、みんながみんなの手を引いて、仲良く故郷を荒らし回った。
私はそれが許せなくて……許せなかったんだ。
あいつら、自分が忘れてしまったことにすら気づいていないんだ。
昔の写真にセピア色の加工をしてさ、それで慰めあってるだけだ。セピア色の向こう側には青空があったはずなのに!
ゆるせない、ゆるせなかったんだ。
あんなにも心のどこかを捧げた日々のことが、もうどうでもいいみたいだった。
みんなはもう何もかも忘れて、違う顔つきで違う世界の言葉を話している。
私だってほとんど忘れて、灰色になった空の色を思い出せない。
忘れてしまわないように書き留めた言葉に縋って、なにかを思い出そうと現在を失い続けている。そこにはもう誰もいないとわかっているのに。