RECORD

Eno.340 月待 よすがの記録

無題

「生まれてきてくれてありがとう」。
彼を初めて知った・・・・・・時と同じだ。そうして人を識るのは初めてだから心からそう思った。
でもそれが好意かと言われると、それはよく分からない。
そりゃあ手は繋げる。抱きしめられる。それ以上のことだっていくらでも。
結婚できるかと言われれば……正直恋人なんかよりずっと契約めいた関係だから、分かりやすいとすら思う。

じゃあどうしたら『好き』なのかって、彼の言葉を借りるなら『失くすのが怖くても一緒にいること』らしい。
それが成立するなら神秘が好きなのはどうなんだろう。失くすのが怖いのかな。分からない。
僕が定義するなら『無いと生きていけない』が近いか。
けれど多分、僕は不藤識が無くても生きていける。……そう思っていないと今を憂うことになってしまうという反証になるから? やはり分からない。

そりゃあ、好きなのかと聞かれたら今は迷わずそう答える。
でも多分同じ気持ちがすべて存在してる訳じゃない。そうである必要性もないと思ってるけど。

そうして一般論に当てはめようとするとどんどん分からなくなる。
では、何を以て好きかといえば。

抱きしめれば香るにおい。
離れていかない手の感触。
"好きでいていい"と思わせてくれるところ。

あぁ、刷り込み効果だなあ……