RECORD

Eno.15 比嘉 綉輝の記録

♥A

それはいつもと大して変わらない一日だった。
仕事帰りにSurfを弄りながら夕食を何にするかなんて話を弟として、
いつもの道をいつもと変わらず歩いていた。
新年度の忙しさがようやく落ち着いて、ゴールデンウィークはゆっくり出来そうだし
弟とパフェでも食べにどこかに出かけるか、なんてことを考えたり話したりしながら
ふ、と顔を上げた時。

「………」


「は?」



まず妙だったのは空の色。

すっかり日が暮れて暗かったはずの空は赤みを帯び、
見慣れていたはずの街並みはどうも全く違う姿になっていた。

“ここは何処だ?”
そう思って辺りを見ていると、──長い影、そして遠くから声。


これが俺が裏世界を知る切欠だった。



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「……裏世界アザーサイド、ねぇ……」


「いや、なんつか……
 漫画やアニメの世界の話がまさか現実にあるとはなぁ……」



「……あとまさか
 また学生をやることになるとはね──」