RECORD
Eno.181 美馬山くくりの記録
まずは挨拶から-2
ただ対話ができるから、それに興味を持ったわけやない。
それだけだったらたぶん、「普通」の道を選んだ。
ほうしなかったのは、ずっと昔にそれと出会ったことがあるからだ。
あの世界と、あの何かに。
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職員らしき人は頷いて、予め伝えたようにある操作をする。
『ヘッドライトを取り外すこと』で、奇妙なことが起きる。
少しひしゃげたレンズが取り外されて、次いでリフレクター。
配線がねじれないよう、確認しながら丁寧にやってくれているのがわかった。
異形を呼び出す儀式なのにどうしてそんな平静でいられるのか不思議だ。
分厚いガラスの向こうにいるうちはもう、心臓バクバクだっていうのに。






それだけだったらたぶん、「普通」の道を選んだ。
ほうしなかったのは、ずっと昔にそれと出会ったことがあるからだ。
あの世界と、あの何かに。
「では、証言を元に出現プロセスを再現します。準備はよろしいですか?」

「……はい。お願いします」
職員らしき人は頷いて、予め伝えたようにある操作をする。
『ヘッドライトを取り外すこと』で、奇妙なことが起きる。
少しひしゃげたレンズが取り外されて、次いでリフレクター。
配線がねじれないよう、確認しながら丁寧にやってくれているのがわかった。
異形を呼び出す儀式なのにどうしてそんな平静でいられるのか不思議だ。
分厚いガラスの向こうにいるうちはもう、心臓バクバクだっていうのに。


『……』

「……ぅあ、ぇえーー……っと、さ。まずは……」

「……バイクん時のまま、ゲンさんって呼んだ方がええんか?」

『……』

『まずそこなのか……?』
