RECORD

Eno.394 神崎姉妹の記録

向き合いたくない

暇だったから不明領域を渡り歩いた。
襲いかかってくるやつは倒して、刺して、引き裂いた。
それでも怪奇は攻撃してくる。
痛くない。
この程度痛みに入らない。

戦闘終わりの疲労感の方は……

「あぁ、やっぱ俺、この感覚が好きだ」



……心地よくて。

死んでいるに等しい俺を生に引き戻すそれ闘争は、俺が生きている意味そのものだったから。
未だこの愉しさから抜け出せない。

「それに、機能を剥奪されている俺にはこれくらいしか楽しみがないからね」



そう言って、標識を握りしめて

「……さっさとお前ら全員かかって来いよ!その程度じゃあ──」



代行者は殺せない。」



茜色に目を背けた。