RECORD
星になった

「月雫!」

「拓海・・・。」

「・・・・・・」

「来たはいいけど何言えばいいか分からない」

「―――っ。」

「図星ですか、本当にわかりやすいですね。」

「・・・・・・両親は?」

「貴方と二人で話をしたいと無理を言って、席を外してもらいました。
最後の、夢・・・叶えようと思うと、色々言われますからね。
叶えてくれますか?」


「・・・おう。」
――――――――

「ほら、ちゃんと掴まれよ?。」

「なんですか?体を密着させたいと?相変わらずヘンタイですね。」

「ハッ。お前には押し当てる胸も無い―――。じゃ、ないか・・・?」

「殺しますよ?」

もう、目つぶしする余裕もねえのかよ。

「何をもたもたしてるんですか?早く行きますよ。」

「行先は?」

「適当に・・・でも海が見える方面がいいですね。」

「了解。」
―――――――

「大分走ったなあ、横浜の海まできちまったよ。」

「そうですね、案外貴方の後ろというのも乗り心地は不本意ながら悪くは無かったです」

「なんだよ、不本意って。」

「不本意は不本意です。」

「ほんとに可愛げのねえ奴。」

「お互い様です。
そうだ、拓海野郎。どうせですから、パピコ買ってください。」

「またパピコかよ、腹壊すなよ?」

「大丈夫ですよ、半分は貴方にあげますから。」

「なんだ?明日は雨でも降るんじゃねえか?」

「降りませんよ、天気予報では晴れでした。」

「そうゆう意味じゃねえって
お!向こうにコンビニあるな、買うついでにちょっと休憩しようぜ」

「ねぇ、拓海。」

「ん?」

「私は―――。」
ドンッ!

赤信号で止まり、信号が青になっているのを待っている時。
アイツは何かを言いかけていた。
よく聞こえず、聞き取ろうと後ろを一瞬向いた後。
正面から強い光が差して一瞬何事かと思った刹那。
強い衝撃が襲い、俺は浮遊感に包まれていた。
夜の街並みの光とかが眩くて光の線になって伸びていく。
まるで昔見た流星群のようだった。
アイツもその中にいて―――。
必死に手を伸ばしてその手を掴もうとして
それでも届かない。
星を掴める者なんてどこにもいないのだから。
だから俺は一生分、目に焼き付けるようにアイツを見つめた。
永遠のようで玉響の間。

そしてアイツは―――