RECORD
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八千代
「ほ~ん……状況は全部把握したわ。
記憶共有もありがとぉな」

八千代
「こんな見事に全部のトラウマ抉れることあるんやなぁ。
ついこないだ二人で来たときは『現状のまま力を強くする方法』やったのに」

クロ
「正直あのときの案は大変助かった。
私の力なのに、お前に相談しに来たってのも変な話なのだが……」

八千代
「えぇねんえぇねん、力は一緒やろ?
せやからこそ、怪異と人間と元怪異、それぞれちゃう視点があるっちゅうもんや」

八千代
「ほんで問題あらへんのやろ?
フラグメントを誠はんやなくてクロはんの身に宿すっちゅうんは」

クロ
「あぁ。おかげで負担はずっと軽そうだ。
私も、少しだけ本来の力を取り戻すことができた。
小僧としては、異世界に送り届けたい恋人がいるという無茶ぶりを
されているがな」

八千代
「そんで今回、完全に力を暴走させとったのに手ぇかけへんかってんってなあ?
もうそこまで言ったらラブやん。尊いわぁ」

クロ
「本能とはプログラムのようなものだからな。
生命が居る、それを食う。
ただし絶対に傷つけたくないと決めたやつは、どれだけ苦しくとも牙を逸らす。
……見事に、『狼の呪い』に毒されたようで」

八千代
「うちはそういう一途なラブこそ正義や思とるよ。
まあうちもクロと同じになったからなんやろうけど」

八千代
「で、や。その辺はぶっちゃけどうでもええんよ。
放っといてこっち来てよかったんか?
あんたのことやから、『見守ることこそが役割』や言うやろーけど」

クロ
「…………
あのときと違って理性的で奇行も取らない。大人しく過ごしている。
クラスメイトもいるし、気晴らしをする気はあるようだ。
落ち着いているから大丈夫だと思ったのだがどう思う?」

八千代
「あっはっはっはっ」

八千代
「2回目やからやろ!!
初回は戸惑いと恐怖が強かったからやだアホ!!」

クロ
「あっハイすいません!!」

八千代
「そんで治療の見込みとかも説明も
誰にもしとらへんのやろ!?」

クロ
「いや、だって言わない方が自然と治療の手引きになるかと思って……」

八千代
「周囲のメンタル事情も把握せんかい言うとんのや
このドアホが! いてこましたろか!?」

八千代
「もうええうちもそっち行く!!」

クロ
「は!?!?!?」