RECORD

Eno.452 夢々蜜 夜遥の記録

日記29

今まで北摩市から出る機会なんてなかったから外はとても新鮮だった。
初めて海を見て、海外だなんて行ったことなくて
多分普通に過ごしていたら体験することなかっただろうことを体験させてもらって
店長達に感謝してる、素敵な場所に連れて来てもらったこと。

それも自分だけじゃなくて、大事な人も一緒に連れてきていいと言われて
俺一人じゃきっと見せられることない景色を見せることができた。
ダイビングとか北摩に居続けてた俺だったら考えもしなかったから。

将来の話もしてもらえたり、何をしようかもう少し考えないとな
だって俺は今、隣に居てくれる人がいるんだから。



ただ、長期の旅行する時は気をつけなくちゃいけないなとも思った。
元々、今神秘率が低くても裏に行けば何かしら対策はいつでも取れたけど
今の俺には神秘率を上げる手段がない、長く外にいる時には少し神秘を貯めておかないと
段々と体調を崩すみたいで、後半になるにつれ、どうにもキツイらしい。
遊び疲れだと言えば相応の理由はできる……本当のことを此処では言いたくない。

赤い鉱石を取り出す。

赤い鉱石のような形をした蜜の塊。
パキッと割れる音がすると、その中から蜜が溢れる。

「──持ってきておいて、良かった」

薬という名の回復手段。うん、少しはマシになった。
調子が悪い時の薬、甘い物が食べたくなったから売ってたお菓子
いくらでも言い訳はできるから。

……情けないな、こんな言い訳ばかりずっと考えて正直に言わないなんて。
楽しませたいし、俺も楽しみたいから、
心配掛けたくないって言ったら、怒られるかな……