RECORD

Eno.577 青陽そらの記録

わたし

ずーっと、ずーっとまえ、わたしになまえをかんがえてくれたひとがいる。

「なまえ、ないと、ふべんで。でもとまと、は、ちょっとちがうとおもって。いぬに、いぬってなまえを、つけるみたいな。」


「あなたの好きなものは?」


「おひさまのひかり、とまと、あおいそら、あめ、つち、くさ、えーとそれからーーー。」


「ーーー、ーーー。」


「じゃあ、『ソラ』はどうかな?」


「ソラ、わたしのなまえ。」


そのひとは、わたしに、なまえをくれた。



いつぐらいまえか、おぼえてないけれど
せかいのあわと、あわのあいだを、ずーっと、ふよふよしてた

あんまり、じぶんでうごけなくて、みているだけ、だったけれど
きれいだったり、あんまりきれいじゃなかったり、しろかったり、くろかったり
いろんなあわがあった

ずぅーっと、いろんなあわを、みてた
どれくらい、ふよふよしてたか、おぼえて、いないけれど
そのうちに、スーッと、なにかにひかれたきがして
きづいたら、ここにいた

ヒトのからだをもらって、ヒトっぽくなった
まだ、うまく、うごかせないけれど


あれ、わたしってなんだろう?