RECORD

Eno.568 伊達白金の記録

伊達白金と贅沢な悩み

 
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ダテプラ [Eno.568] 2025-09-15 22:59:04 No.6371543

神秘管理局で【ガルガンチュア】を返却してから
コンビニに寄り、スポーツドリンクを購入して帰寮。

「……ぷは」

自室に戻り、キンキンのペットボトルをイッキして、
ようやく人心地ついた。

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今日も、裏世界でのトラブルに対峙した。
月風先パイと件の店主の事情はわからないが、
自分はあの場ですべきことを為せていただろうか?

……おそらく、できていたはず。
月風先パイを凶刃から守り、店主の悪意を退けた。
誇っていいはずだ。


ならば、この胸のわだかまりは何か?
たぶん、今日の件よりもずっと前、
もっと根っこのところに原因がある。


俺の父親は医者だ。


その息子として生まれた俺もまた、
その才を期待されたりもしていたのは、肌で感じていた。
医者になるなら当然、医学部を目指すべきで
進学校にでも通うのが定石であるが、
結局俺は今、こうして多摩高専の工業科にいるわけで。


それでいいのかと、時々悩むことはある。
後悔とは違う。この道を選んだからこそ、
神秘に触れることになったし、
みつきにも出会えたのだから。

親父もお袋も、俺が学連に進学することについては
何も言わずに了承してくれた。ありがたいことだ。

だが、実際に医療職を――すなわち、
管理局の医務室で働く協力者を目の当たりにすると、
なんだか胸がザワザワする。

『お前は、そっちに居なくていいのか』と。
『父のような高潔な仕事を担うべきなのでは』と。
実際には誰も言っていない言葉が、
虚無のプレッシャーが押し寄せるのだ。

伊達白金おれは、どうやら、
医者を目指さなかった自分に引け目があるらしい。
責任から逃げたように見えるからかもしれない。

俺の問題だ。贅沢な悩みだ。
自分で答えを出して、折り合いをつける他ない。
今からやはり医者を目指すにしても、
他の道を見つけるにしても。


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ダテプラ [Eno.568] 2025-09-15 22:59:57 No.6371574

>>6371543
「―――。
 俺、何になりたいんだろうな……」

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