RECORD
Eno.22 雲隠 運太郎の記録



手のひらサイズの小さな車輪のような、しかし目玉のある何かが地面で震えている。


返事のように小さな空気が抜けるような音がした。
基本的にここに侵入した怪異は"駆除"しなければならない。
この小さな生き物は絶対に怪異。
しかし、

こんな生き物、会ったことも見たこともないはずなのに、
なぜだか懐かしい気配がした。

コロコロと転がりながら泣いてるそれ。




言葉はない。
けどなんとなく喜んでいるようで。

コロを手で掬い上げようと手を伸ばした。
触れる。冷たい金属の感触。


その時だった、俺の脳裏で何かが弾けた。
◯腹柄節

「音はこの辺から……」


「え、何こいつ」
手のひらサイズの小さな車輪のような、しかし目玉のある何かが地面で震えている。


「お前、泣いてるのか?」
返事のように小さな空気が抜けるような音がした。
基本的にここに侵入した怪異は"駆除"しなければならない。
この小さな生き物は絶対に怪異。
しかし、

(何故だか、駆除する気になれない……)
こんな生き物、会ったことも見たこともないはずなのに、
なぜだか懐かしい気配がした。

コロコロと転がりながら泣いてるそれ。

「安全なところ、連れてってやるよ。
おいで、コロ」

*フォン*

「コロ、お前の名前」

言葉はない。
けどなんとなく喜んでいるようで。

「泣いてるってことは怪我してるのかな……
トアに見せたら治療してくれるかな」
コロを手で掬い上げようと手を伸ばした。
触れる。冷たい金属の感触。

「よーし!
いい子だ!」

その時だった、俺の脳裏で何かが弾けた。