RECORD

Eno.232 月影誠の記録

★10/19

東京の某所にて。


八千代
「……呼んだか?
 これから忙しいなるから手短にしてほしいんやけど」



「うん。あいつの彼女さんから、
 毎週電話かけてくるのやめろって言われちゃった」


八千代
「……そうか。んで? やめるんか?
 いや、やめられると困るんやけど……」



「え、やめないよ?」


八千代
「やめへんの!?」



「いや、厳密にはあと1回か2回、かな。
 それ以上は表の法的に厳しくなりそうだからね」



「大体、別に電話をかけ続けることが目的じゃないでしょ?
 求めている本質はそこじゃない。
 だからできなくなる分はどうだっていい。代替案はいくらでもある」


八千代
「まあ、それはそうなんやけど……」



「これに関しては、お前にも協力してもらうよ。
 タイミングは俺が指示するから、俺が呼んだらこっちに来て。
 あぁ、あと一個お願いを聞いてもらうことにはなるかも」


八千代
「……分かった。
 あたしらの事情にあんたをつきあせとる。
 こっちでできることはやるわ」



「違うでしょ」



「これはお前が望んだことだ。
 だからお前が本来全部やることでしょ」


八千代
「…………せや、な」


八千代
「……大丈夫。全部終わったら、あんたの望み通りに『導いたる』から」



「お前の価値なんてそのくらいなんだから。
 最も、お前の力なんかなくたって、俺としてはどうにでもなるんだ」




「ちゃんと俺にこびへつらって、俺の機嫌を損ねないようにしなよ」



八千代
「…………分かっとおわ」