RECORD
Eno.225 葛山の記録
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【閑話】神秘と妄想の境界はどこか
「もうそろそろゴールか?」
「多分居ないと思う……。
……若しかして東谷も足音がひとつ多いって思ってた?」

「聞き分けられない訳がないんだ」

「だって」

「その足音だけが裸足だった」

「というかやっぱ段々強くなってない?
前は人居たら消えたのに図々しくなっててウケる。ウケね〜〜」

「…………」

「でも、月影の言う通り、何も居なかったのかもしれない」

「僕以外には認識できない怪奇がそこに居る」

「或いは、暗がりに潜む化け物がずっと自分を消そうと狙ってるという妄想に僕が囚われている」

「どっちが正しいと思う?」

「多分どっちも正解」

「僕がそれを否定出来ない限りそれは存在し続けるし、僕しかそれを信じていない限りは僕の中だけの妄想なんだ」



