RECORD
Eno.504 沸田 悠次郎の記録
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◆
む、一年の時の文化祭は何をしたのかって?
…
何をした…だろうか?
確か飲食店などをやった覚えが有るが…ふんわりとしているな。
まあ、どうでもいいことだぞ。
当然覚えているはずがないのだ。
架空の物語はつめられていない。
そんなものは、ないのだから。
◆
──では、有る話を。
有る話を。
男は描くことを好んでいた。
だから、文化祭の日がある日には、ペンキや絵の具片手にクラスを闊歩していたものだ。
大道具の色塗りをしていた。
自分のクラスがすめば、他クラスの手伝いなどもして。
絵の具の香りがしている。
肌に色が染み付いている。
ああ、でもそれは。
なによりも、心が弾んだ。
染まる色合いの鮮やかさにはずっと魅了されている。
生きている心地がすることだった。
自分の思い描く色合いに染められていく木材を眺めていた。
ムラなくなれたら嬉しかった。
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そんな昔の話だ。
彼の話ではない。
彼の話。
番頭日報:50
「文化祭だぞッ」
「うむ。準備もいろいろあったが…なんとか当日を迎えられたな」
「プリクラ、たくさん人が来るといいなと思うし」
「あちこち楽しそうな場所も多そう」
「年1のお祭り、楽しんで行こうではないか!はーっはっはっは!!」
◆
む、一年の時の文化祭は何をしたのかって?
…
何をした…だろうか?
確か飲食店などをやった覚えが有るが…ふんわりとしているな。
まあ、どうでもいいことだぞ。
当然覚えているはずがないのだ。
架空の物語はつめられていない。
そんなものは、ないのだから。
◆
──では、有る話を。
有る話を。
男は描くことを好んでいた。
だから、文化祭の日がある日には、ペンキや絵の具片手にクラスを闊歩していたものだ。
大道具の色塗りをしていた。
自分のクラスがすめば、他クラスの手伝いなどもして。
絵の具の香りがしている。
肌に色が染み付いている。
ああ、でもそれは。
なによりも、心が弾んだ。
染まる色合いの鮮やかさにはずっと魅了されている。
生きている心地がすることだった。
自分の思い描く色合いに染められていく木材を眺めていた。
ムラなくなれたら嬉しかった。
「何より、自分がそういうことが好きだった」
そんな昔の話だ。
彼の話ではない。
彼の話。