RECORD

Eno.2687 炎煉 落乃の記録

契約:回帰炉心

「…はぁ、違和感が酷い」



私、炎煉落乃は裏世界をほっつき歩いていた

理由はない、別にいいだろ?そんな日は人間だれしもあるだろ

いや、嘘をついた

理由は、私の身体能力だ。
元の世界じゃ、光速を出せる超人ども同士の戦いがメインだったが、今の私はどうだ?
裏での最高速は音速…まあ、一瞬だけ弾速まではいけるが、それまでだ

光速はマッハ88万、遠く及ばねえ

それにだ
表だと身体能力の劣化が酷い、身体強化の神秘判定か何かしらんが、なぜかカスみたいな身体能力しか発揮できない、それ故か、不便が多い…感覚の差異が酷い

「あ~…何で合わなかったのかねえ」



理由は明確だ、確定してくれたカレントの人にゃ感謝だな。
体質の問題がひでえ
そう、体質だ

こことの波長が合わない、だとか
こちらに来るときに何かイレギュラーがあったらしく…
身体能力の劣化が発生したらしい

全くもって最悪だ!
戦闘能力に、致命的な劣化が生じている、それが問題だ

この劣化によって、昔使えていたいくつかの戦法、それを前提にした技術etc…

それらが一気に使えない、これが致命的だ
こっちに来たばっかの戦闘は雑魚にも苦戦した…印象に残り過ぎて悪夢を時々みるのがひでぇ!

…まあ愚痴を言ったのはいい、これはまあ現実逃避に近いってのが正直な所だ…生活に関してはこっちに来てから一気に良くなったしな

ここのルートはまあ良く使ってたルートで覚えてるんだが…

「何であるんだよ…店が!



全く知らねえ店があった
看板には"からくり屋・炉心"って店らしい
裏世界じゃまあある事があるかもしれねえが…

可笑しいってコトだけは分かる…でもよ
好奇心は、止めらんねぇよなぁ!

そう言って、入店した
まあこれ、無論罠なんだが

「やあやあ、初めまして…ここのオーナーをしてる"炉"という者だ、よろしくね」



入ってみて、最初に目に飛び込んできたのは青髪の少女と、色々と弄られている機械たちだ

私はこれを…

「やめとこう、君は知っていても、世界が違えば枠組みは別だ」



「はぁ!?…心読んだのかよ?」



「いやねえ、考えてること顔に出過ぎね、分かりやすい、まあいいよ、これは…本題は別にあるし」



「…本題?」



「まあ、簡単さ…"契約"をしないかい?」



いや、そんな畳みかけられても…とはおもうが、乗ってやってもいい

「…どんな契約だ?」



「簡単さ、私の試作した機器を君の心臓に埋め込ませてほしい



「は???」



「もいっちょいうけどさ…」



聞こえなかったわけじゃねえ!!!体のいい実験台じゃねえか!!!



「いや、待ちたまえ…無論君にもメリットがある」



…いや、確かに…私の知る"アレ"なら…

「メリットを教えろ、…あるならデメリットも」



「乗り気で嬉しいよ~…メリットは…起動すれば数秒間だけかつての君が至った世界光速にまで至る身体強化を行える、デメリットは、心臓に埋め込まれた機器が干渉した裏世界での科学的治療の効き目の悪化、起動後、致命傷クラスの負荷がかかる…全身の穴という穴から血が噴き出す感じ、実践して分かった」



「…自分で試したのかよ」



私なら、これを使いこなせる
死を否定できるのだから

「いいぜ、乗ってやる」



覚悟は決めた、それは、あまりにも…都合が良かったのだから

「ありがとね~…まあ断っても勝手に埋めるつもりだったけど」



おい

そう思った直後、私は気絶させられた…手術されているのだろう

目が覚めた時、そこに店はなかった
泡沫であり、真実だったのだろう…脳内にある、記憶がそれを真実だとしている

「試すか、機動しろ、"炉"」



キーワードは、簡単だ
それに…意識しなきゃ起動しない、都合がいい…というよりもセーフティか

そして、体を動かし、駆け始める
これだ、この感覚だ!!!

ああ、素晴らしきかな…これは私がかつて至った世界光速だ
見かけた怪異は殺しつくし…数秒が経った

「ごはぁ…!反動、グロイな………『孤独の業』」


止まり、直後、血反吐を吐き、視界が揺らめく、何度も味わった、死だ。

こりゃ負担がひでぇ…

炎を灯し、自身の死を、錬金しして否定する。
これは、使えるが…切り札だな

そう決めた

「いいもん、手に入れれたな」


そうして、散歩を再開した、何事も無かったように