RECORD
Eno.138 桃枝 舞十衣の記録
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きっかけは、ほんの些細なことだったんじゃないかと思う。
母曰く、幼稚園生だった頃のボクは、たまたま通りがかったキヨセストリートの、天使の像だか絵画だかをじっと見つめていたらしい。
「こういうのに興味があるの?」
その問いに、ボクは頷いたらしい。
物心つくかつかないかの年頃だし(実際、ボクはこの一連の出来事について全く憶えていない)、本当に興味があったのかどうかは怪しいけれど。
「それじゃあ、幼稚園を卒園したら、貴女に通ってみる?」
その問いにも、ボクは頷いたらしい。
元々入学先の候補の一つだったみたいだし、この出来事もあって貴女への入学は決まったようだった。
「気品や礼儀を身につけた立派な女の子になってほしい」という両親の想いも、そこには少なからず混じっていたようにも思うが(尤も、今のボクに気品や礼儀が備わっているかどうかというと、我ながら微妙である)。
ともあれそんなこんなで、ボクは国際貴女学院という天使信仰の場に足を踏み入れることになった。
とはいえ家庭は無宗教に近かったし、ボク自身も宗教そのものに興味はあまりなかった。
そんな中で天使信仰なんてやっていけるものかなぁと幼いながらに不安をわずかに覚えたことは、ぼんやりと思い出せる。
母曰く、幼稚園生だった頃のボクは、たまたま通りがかったキヨセストリートの、天使の像だか絵画だかをじっと見つめていたらしい。
「こういうのに興味があるの?」
その問いに、ボクは頷いたらしい。
物心つくかつかないかの年頃だし(実際、ボクはこの一連の出来事について全く憶えていない)、本当に興味があったのかどうかは怪しいけれど。
「それじゃあ、幼稚園を卒園したら、貴女に通ってみる?」
その問いにも、ボクは頷いたらしい。
元々入学先の候補の一つだったみたいだし、この出来事もあって貴女への入学は決まったようだった。
「気品や礼儀を身につけた立派な女の子になってほしい」という両親の想いも、そこには少なからず混じっていたようにも思うが(尤も、今のボクに気品や礼儀が備わっているかどうかというと、我ながら微妙である)。
ともあれそんなこんなで、ボクは国際貴女学院という天使信仰の場に足を踏み入れることになった。
とはいえ家庭は無宗教に近かったし、ボク自身も宗教そのものに興味はあまりなかった。
そんな中で天使信仰なんてやっていけるものかなぁと幼いながらに不安をわずかに覚えたことは、ぼんやりと思い出せる。