RECORD

Eno.102 不明門通 辰巳の記録

【日記03】茶飲み友達の話




若旦那との付き合いは結構長いんだぜ。
それこそ年単位になる。

井戸端会議の相手。世話になってるご近所。茶飲み友達。
俺達はそういう間柄だ。



「まあ、茶というか酒なんだが」


「酒っつってもアレだぜ。
 人間様のための酒じゃねえ。
 人間が酔っぱらう酒類は、怪奇も同じように酔えるとは限らねえ。
 アルコール云々とはちょいと外れた話さ」


「俺が言ってんのは、
 酔えねえ怪奇連中が飲むためのもの」


「若旦那と酌み交わすのはその手の品だ。
 アイツの身体はアイツのものであって……
 それでいてアイツのものじゃないらしい。
 未成年飲酒?がナントカって言ってたな」


「確か弟君がどうとか。
 詳しい事は私達も知らないんですの」


「オ互イノ事、アンマリ知ラナイ……
 不用意ニ知ルト、危ナインダッテ」


「普遍化シテ、消エチャウカラ」


「デモ良イノ!
 若旦那ト友達ナノ、変ワラナイカラ!」


「仲の良いお友達にだって、言えない事はありますでしょう?
 ……それと同じこと。
 私達は付かず離れず、適切な距離のお友達同士なんですの」


「アイツにどんな事情があるにせよ、
 俺達が友達と思ってるうちは友達なのさ。
 人間も怪奇も然して変わらねえ」







「この友情は永遠だと思うかい?
 いずれは破綻すると思うかい?」








なあ人間よ。お前さんはどう思う?