■ Ino.72 無名の島
ソロプレイ
STATS
1人 / 人数
サバイバル / 難易度
スモール / 広さ
■ チャットとメッセージ
ゲーム中はチャットはALLと同じ表示がされ、またメッセージは公開されません。
エピローグ期間に入り次第チャットは通常公開され、メッセージはゲーム終了後に通常公開されます。
結局その後も悪戦苦闘は続いた。
ロープ同士を繋ぎ合わせる編み方が分からず。
固定する器具(どうやらガイドと言うらしい)が無い為
竿とロープの組み合わせ方に頭を悩ませ、それらしい形に
出来上がった事にはすっかり日が暮れていた。
「で、出来たぞ…よし、出来た
暗くなってからじゃ出歩くのはあまりにも危険…
これの出来栄えで今日食事にありつけるかが決まるんだ」
意を決して浜へ向かった
Eno.379:井上 司は砂浜に漁罠を置いた!
Eno.379:井上 司は拠点でドラム缶風呂を沸かした!
作業に取り掛かってどれ程経っただろうか。
拠点の中でしゃがみ込んでぼやいている男の作業は
順調とは言い難い様相を呈している。
「くっ…やっぱり集中力が大分なくなってる気がする
木の繊維を編み込んでロープにするだけの作業なのに
ぜんっぜん進まないぞ」
ぼやき、額の汗を拭い
それでも少しずつ細い繊維を編み合わせている。
「ふーーー…よし大丈夫だ、納期は無い、仕様変更もない
プレゼンも稟議書も必要ない、ボクの自由なんだ。
ただ今日中に完成して魚釣りが出来ればそれでいい」
「用意するのは針、竿、糸…位か
一番複雑なリールの構造は手巻き式でどうにかしよう
糸と言うには用意出来るのが植物の繊維で作るロープだし
ちょっと太すぎる、沈める為に重りが必要かも」
土の上に枝で線を引きながら設計図を組み立ててゆく。
周りに気兼ねなく考えを並べ立てる事が出来るのは
無人島の数少ない利点だろうか。
「目下用意しなきゃいけないのはロープと針だね
うーん針は木じゃ心許ないかなぁ
直ぐに適した素材が用意出来る訳じゃないし、仕方ない」
時間も資材も知識も十分とは言い難い
しかし自分の出来る事はやってきたつもりだ
その上でこと今回、今ある資材を遺憾なく使いって良いのだ
可能な限り文明的な狩りの道具に仕立て上げてやろう。
「取り掛かろう」
「いよいよ限界だな…
一刻も早く食料を手に入れないと」
森林地帯で木々を拓きながら木の実を齧るのも加減限界だ
早々にちゃんとしたお腹にたまるものを食べなければ
「でも…狩猟なんて以ての外だ、ありえない
となれば…罠、いや、陸上の動物は望み薄と考えた方が良い
大きな生き物を捕まえられる位強固な罠の作り方が分からない
じゃあ、残された方法はおのずと限られる」
様々な可能性、出来る事を想像してこの手で集めて回った資材達
それを解き放って成果を得る時が来たのだ。
自分の安全を確保しつつより大きな成果を期待出来る手段
詰まる所
「釣りだ」
Eno.379:井上 司は焼いたサメ肉を食べた! 海の旨味と臭みが口の中に満たされる……!
Eno.379:井上 司は焼いた大魚を食べた!ボリューミーな身が空腹を満たす……!
Eno.379:井上 司は岩場に狩猟罠を置いた!
「ふぅ、思ったより時間かかっちゃったな」
拠点に戻って更に数時間、こういう作業を黙々と行うのは
やはり自分に向いているらしく体感的には
あっという間の完成だった。
「何か勢いで作っちゃった背負子も荷物を入れるには
結構役に立ちそうだし、今後活用していこう」
立ち上がろうとした時一瞬フラリと体がよろめく
「あれれ…思ったより体力使っちゃったかな?
いや、これはどっちかと言うと、栄養が足りてない方か」
食糧事情について、事態は刻一刻と緊迫感を高めている。
「うー、使った時間に対して
あんまり上手く行ってない気がするなぁ」
少し肩を落としながらのしのしと拠点に戻ってゆく。
「うーん、結構歩いた気がするけど
案外すぐ採れる食料って見当たらないもんだなぁ」
かれこれ数時間はぶっ通しで伐採ついでに散策をしている気がする
道すがら見つけた果物や木の実を齧ってどうにか食いつないでいる状況
段々と余裕もなくなってきた実感があり、
そろそろデメリットが怖いものも口にしなければならない予感
焦りが現実的なものとなって来た。
「でもこれだけ木材があれば、先に拠点の設備を良く出来ちゃうかも
手荷物が多くて諦めてたものも結構あったし物置を作ってしまおう」
疲れもたまって来たし休憩がてら一度戻っても良いだろう
「とりあえずー…今日は木を集めに森林地帯を歩きながら
食べ物が取れそうな所を探そう」
よっこいしょ、と我ながら爺臭い掛け声で自作の石斧を担ぎ上げる
「歩いてるウチに木の実の成っている所の目星をつけて
今後の採取の効率化も狙う心づもりで
今日は島の中央部を主な活動地にしよう、うん」
「さて行こうかな…っとと、
その前に飲み水用に海水を組んで蒸留装置にかけておこう
喉が渇いた時すぐ飲みたいからね」
踵を返して一旦浜辺へ向かい
その後にまた森林を散策する事とした。
「体バキバキだ…こんな事なら
先に食べ物見つけておけばよかったかも、
起きた時に食料の備蓄があるのとないのとの違いで
これから心の余裕変わりそうだ」
覚束ない頭をゆっくりと回し始める、再三言い聞かせてきたが
ここでは自分が動かなければ何も始まらないのだ。
「…うん、目標は変わらず食料の安定供給を目指す事
その為に必要な道具を作る為にこうして
拠点を構えたんだからね、
今の所迷走はしてない、大丈夫」
ゆっくりと立ち上がりノビをする
すると握った掌にマメが出来ている事に気付いた
学生時代以来だろうか、少し懐かしい気分になった自分に
危機感の無さを覚え、自嘲気味に笑う。
だがそれ位で良いのだ、真面目さは深刻さに繋がり余裕を奪う
それが無ければ大人は立ち行かないのだ
少なくとも今はそう思う事とした。
木漏れ日が瞼を刺激する、何時間眠っていただろう。
辺りはまだ明るい、いやむしろ一周回ってしまった為か?
自分以外の時間を気にする人が居ないなら
もう時計を確認する必要すらない。
ただ分かる事は
「……床が固くて痛いなぁ。」
自分が無人島で生活を始めたという事だけだ。
Eno.379:井上 司は森林で材料を組み立て、倉庫を建てた!
「まぁー…うん」
とても頑張った、頑張ったんだ!
木々を組み合わせて基礎を立ち上げ、枝葉を重ねて壁を設け
屋根を作り上げた、が…
「贔屓目に見たって小屋にも見えない
こんなにも難しいのか…建築って………あぁだめ、眠い」
「寝る」
トンッ! テンッ! カンッ!
ギーコギコ!
ポケットから取り出した割れた石を取り出し、
無尽蔵にある枝からより良い持ち手を選び出す。
ツルや雑草で目いっぱい括り付けて石の打撃部を持つ斧を作り上げる
「木々を倒して視界が開ければ多少は見栄えも良くなるし
それを素材に寝床も作れて一挙両得!
ぜぇーったい良い寝床作ってやるぞ!!」
力を振り絞って木々を叩く
屋根があって雨風を凌げる場所は是非もなく必要だ
拠点なんて動画を見ていた頃の自分が一番作りたかったじゃないか!
頑張れ自分!環境破壊は楽しいゾイ!!
「あんまり見つからなかったなぁ食べ物
でもこの辺りは日差しは差さないし土も結構掘れる
食べ物を探すのだって条件は整ってる筈だ
後は探し方さえ良ければ拠点に持ってこいの筈だけど」
地べたに座り込んで腕を組む、
考え事をするのに地面に座るのなんて何年ぶりだろう。
「うーん…疲れたからあんまり気が進まないけど
しょうがない、もうひと頑張りだ!」
膝をパンと叩いて立ち上がる
周囲を見渡し、草木を分けて役立ちそうなものや食物を探す
あまり高い山ではない為か雑草が多く歩き辛さを禁じ得ない
「ふぅー、あー駄目だ疲れた
ちょっと一息つこう…」
結局見つかったのは橙色の木の実一つ
色艶や香りは良く可食部も多少はあり、良い実に見える。
同じ木に野鳥達の食んだ実も残っていたし、きっと食べ過ぎなければ毒にもならないだろう。
「いよいよ切羽詰まってきたかな…
本腰入れて食べられるもの探さないと
その内疲れも取れなくなるかも知れない」
木の実の皮を剥がし、
齧れる程大きくない実なので口をつけてしゃぶる。
ちょっと酸っぱいがちゃんと甘い果実の味がした
安心。
「ボクも家じゃ暇でサバイバル動画何か見ちゃってたけど、
もっとちゃんと頭に入れておけばよかったなぁ…ハハ」
適当に役立ちそうなものをポケットに詰め込み
森林地帯まで歩みを進める。
「ふぅ、ふぅ、結構動いた気がするなぁ、
そろそろ横になる場所も考えないと。」
食料を得るにあたっての問題点は大きく2つ
持続性と安全性、これに尽きる。
労力や危険に見合わない程の量や栄養の食物は取るに足らない
むしろ取ってはならないと考えるべきだ。
極端な話肉が欲しいからと言って
安易に野生動物を探しに森林を歩き回ったり
良く分からないキノコを食べる事もそう
危険な行為だ、例え1度上手く行ったからと言って
繰り返し行えるものじゃない。
人間の出来る事には限りがあるし、手段も限られている
ボクに大した知識もないし道具の整ってないこの状況下
出来る事は害の無い植物を探す事位だろう…。
Eno.379:井上 司は赤いきのみを食べた。とっても甘い!