■ 難:突然島流

経緯は、こう
ある世界で『限りなく近くも遥か遠い隣の位置』から海水浴ごっこをしていたら
なんか急に物理存在へと堕ちてあっさり溺れて
どうにかなって此処へと流れ着いたし元の存在に戻れない

…そのままくたばらなかっただけでも良しとしようか。するしかない

…人が居ないかもしれないけど、居るかもしれない

……ともかく名前だ、名前…
矮小な物理存在へと落ちぶれた身で
クユーノティオン、をキリッと名乗るのは気乗りしない…
そんな御伽噺ごころがあった

…『あの名前』とかぴったりだ
再会記念に投げつけられた名前…
出会った日の晩に思いついて抱えていたっていう
一般的には最低でもどことなく重さを感じかねないものだけど
絶対ただ私のコトをからかうための一発芸だったからそうでもない名前…
あれをつけて…
音祇葉 なしな・クユーノティオン…

「音祇葉 なしな・クユーノティオン…」

「よし、ありだね。納得いかなさが相殺された」
彼女はそれをヨシとした―――