RECORD

Eno.227 朧 戒の記録

俺の家は陰陽道に長けた旧家筋で、初代の姓は朧ではなかったらしいが
そのあたりの詳しい事を知りたいなら俺の親父にでも聞いてほしい。
幼い頃に聞いた話だと、陰陽師の中でも最も闇の部分の仕事をしていた為に
時の権力者から与えられたとかどうとかって言ってたか。

親父は昔から厳しい人だった。
あの日、俺の友達の1人(亨)が居なくなった日の翌日から、親父は俺に対して色々と指導を始めた。
剣術、体術、棒術……その中で特に棒術を熱心に教えてもらった。
受け流し、叩き込み、間合いを測るこの技は俺の気弱な性格にも合っていた。
そして外出するときは、必ず警棒を持たされた。その時の理由としては護身の為だったと思う。

1年程前の路地裏で刃物のような手の奇怪なモノと遭遇した時は
持ち歩くのを忘れていたような気がするが……
それ以外の日は毎日所持していた。それは今でも変わらない。

俺は今も昔も臆病なままだから。