RECORD
Eno.26 朔 初の記録
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ
──朔初は、春もまだ遠いような寒さ劈く日に、それと遭遇をした。
まるでゲームのようで嫌悪感がある。
まるで漫画のようで嫌悪感がある。
まるでフィクションのようで嫌悪感がある。
物語の主人公のようなスポットライトは、望んでいないことだ。
全くもって、2度と望んでいない。
◇
結局のところ、知覚さえできなければそれはおとぎ話や噂話でしかないんですよ。
架空ですよ、架空。机上の空論は違うか。
どれだけ他に世界があると考えたところで、自分が見られなければそれは空想に過ぎない。
もしも世界の裏側に世界があったら?
なんて仮初の話をしたところで、オカルトや茶番話に捉えられるのが昨今です。
それのなんたるユーモアにかけることか。
だってそういうのって想像するのは楽しいことでしょう。
魔法・魔術・妖怪・神力、ああ、心の踊る響きでしょう。
人にはできないということがわかっていることを、もしも自分が、や、もしもそういう世界があればと空想に更けいる。
そういうのって信じるから膨らんでいくのです。
それを信じないというあなたは心の目を閉じて、全く感じないように座している。
なにせ、この世の中フィクションが嫌でも入るようになってきた世の中ですよ。
サブカルチャーはメインカルチャーと成り果てているじゃないです。
果てているとは失礼か。
その中で目を閉じるというのは、世界に対して目を閉じるというのとどう意義だと思いませんか?
あなたの内側には常に神秘があるのですよ、ほら、例えば──
あなたも“世界”を見てみませんか?
【XXXX年X月X日放送:今夜真実を暴露します:ビデオテープ再生】
◇
朔初は、裏世界が嫌いだった。
いまだにあれは、きっと舞台なのだと思っている。
精巧に作り上げられたフィクションの舞台。
映画のセット。
ドラマの撮影現場。
そういった場所なのだと思っている。
そうでないと理解ができないのだった。
有り得ない。
だってそこには魔法や不思議や未知があって。
人間の近寄りがたい無法があって。
架空の存在が暮らしている。
冗談ではないきもちわるい。
そんなフィクションじみているのに、正しくこの目で見られるような場所があることに、朔初は気色悪さを持っていた。
自分の現実を真っ向から捻じ曲げるようなものら。
そんなことより安心と安定と固い未来が欲しかった。
特別な事情は要らなかった。
裏世界の住民はともかく。
裏を歩き回る人間の気が知れない。
私は朝を迎えたい。
金稼ぎができないのなら、しばらく足を踏み入れる理由は、なかった。
まるでゲームのようで嫌悪感がある。
まるで漫画のようで嫌悪感がある。
まるでフィクションのようで嫌悪感がある。
物語の主人公のようなスポットライトは、望んでいないことだ。
全くもって、2度と望んでいない。
◇
結局のところ、知覚さえできなければそれはおとぎ話や噂話でしかないんですよ。
架空ですよ、架空。机上の空論は違うか。
どれだけ他に世界があると考えたところで、自分が見られなければそれは空想に過ぎない。
もしも世界の裏側に世界があったら?
なんて仮初の話をしたところで、オカルトや茶番話に捉えられるのが昨今です。
それのなんたるユーモアにかけることか。
だってそういうのって想像するのは楽しいことでしょう。
魔法・魔術・妖怪・神力、ああ、心の踊る響きでしょう。
人にはできないということがわかっていることを、もしも自分が、や、もしもそういう世界があればと空想に更けいる。
そういうのって信じるから膨らんでいくのです。
それを信じないというあなたは心の目を閉じて、全く感じないように座している。
なにせ、この世の中フィクションが嫌でも入るようになってきた世の中ですよ。
サブカルチャーはメインカルチャーと成り果てているじゃないです。
果てているとは失礼か。
その中で目を閉じるというのは、世界に対して目を閉じるというのとどう意義だと思いませんか?
あなたの内側には常に神秘があるのですよ、ほら、例えば──
あなたも“世界”を見てみませんか?
【XXXX年X月X日放送:今夜真実を暴露します:ビデオテープ再生】
◇
朔初は、裏世界が嫌いだった。
いまだにあれは、きっと舞台なのだと思っている。
精巧に作り上げられたフィクションの舞台。
映画のセット。
ドラマの撮影現場。
そういった場所なのだと思っている。
そうでないと理解ができないのだった。
有り得ない。
だってそこには魔法や不思議や未知があって。
人間の近寄りがたい無法があって。
架空の存在が暮らしている。
冗談ではないきもちわるい。
そんなフィクションじみているのに、正しくこの目で見られるような場所があることに、朔初は気色悪さを持っていた。
自分の現実を真っ向から捻じ曲げるようなものら。
そんなことより安心と安定と固い未来が欲しかった。
特別な事情は要らなかった。
裏世界の住民はともかく。
裏を歩き回る人間の気が知れない。
私は朝を迎えたい。
金稼ぎができないのなら、しばらく足を踏み入れる理由は、なかった。