RECORD

Eno.43 神林 雨の記録

大祓詞

集侍れる人達 諸聞食せと宣る

高天原に神留坐す 皇が親神漏岐ぎ 神漏美命以ちて 八百万神等を神む集へに集賜ひ 神議りに議賜ひて
我が皇御孫命は 豊葦原水穂国を 安国と平けく知食せと 事依奉りき 此く依奉りし国中に 荒振神等をば
神問はしに問賜ひ 神掃ひに掃賜ひて 語問ひし磐根 樹根立 草の片葉をも語止めて 天の磐座放ち
天の八重雲を 伊頭の千別きに千別きて 天降し依奉りき 此く依奉りし四方の国中と 大倭日高見国を安国と定奉りて
下つ磐根に宮柱太敷立て 高天原に千木高知りて 皇御孫命の瑞の御殿仕奉りて 天御蔭 日の御蔭と隠り坐して
安国と平けく知食さむ国中に成出でむ天の益人等が 過犯かしけむ種種の罪事は 天つ罪 国つ罪 許許太久の罪出でむ

此く出でば 天つ宮事以ちて 天つ金木を本打切り 末打断ちて
千座の置座に置足らはして 天つ菅麻を本刈断ち 末刈切りて
八針に取辟きて 天つ祝詞の太祝詞事を宣れ 此く宣らば 天つ神は天の磐門を押披きて
天の八重雲を伊頭の千別きに千別きて 聞食さむ 国つ神は高山の末 短山の末に上坐して
高山の伊褒理 短山の伊褒理を搔別けて聞食さむ

此く聞食してば 罪と云ふ罪は在らじと 科戸の風の天の八重雲を吹放つ事の如く
朝の御霧 夕の御霧を 朝風 夕風の吹払ふ事の如く
大津辺に居る大船を 舳解放ち 艫解放ちて 大海原に押放つ事の如く
彼方の繁木が本を 焼鎌の敏鎌以ちて 打掃ふ事の如く
遺る罪は在らじと 祓給ひ淸給ふ事を 高山の末 短山の末より 佐久那太理に落多岐つ

速川の瀨に坐す瀨織津比売と云ふ神 大海原に持出でなむ 此く持ち出で往なば
荒潮の潮の八百道の八潮道の潮の八百会に坐す速開都比売と云ふ神 持加加呑みてむ 此く加加呑みてば
気吹戸に坐す気吹戸主と云ふ神 根国 底国に気吹放ちてむ 此く気吹放ちてば
根国 底国に坐す速佐須良比売と云ふ神 持佐須良ひ失ひてむ 此く佐須良ひ失ひてば
今日より始めて罪と云ふ罪は在らじと 今日の夕日の降の大祓に 祓給ひ淸給ふ事を 諸聞食せと宣る

神職等 大川道に持退り出でて 祓却れと宣る


──「官國幣社以下神社遙拜及大祓次第」より