RECORD
Eno.402 猴嶺王の記録
間話①
夜――と呼ぶにはこちらの空は眩しすぎるが、
とにかく夜に当たる時間、静かになった廃マンションを外から見上げる。
改造された建物は居住空間まで踏み入れば或いはそれなりに快適なのかもしれないが、
この男はビジターがよく集会をしている場所の他は屋上くらいしか知らないし、
第一実際の生活ぶりはこの場合二の次だった。

葉巻を咥え直したので、独り言は半端に途切れた。

とにかく夜に当たる時間、静かになった廃マンションを外から見上げる。
改造された建物は居住空間まで踏み入れば或いはそれなりに快適なのかもしれないが、
この男はビジターがよく集会をしている場所の他は屋上くらいしか知らないし、
第一実際の生活ぶりはこの場合二の次だった。

「中にゃかつての御殿住まいの鬼神や地主神も居るだろうに
…………」
葉巻を咥え直したので、独り言は半端に途切れた。

「(よくもこう、塵屑を寄せるみてぇに追い払われたもんだ)」