RECORD

Eno.32 不藤識の記録

record. 『虚を写し、今を視る』

 自分の外と内は異なる神秘ひみつで満ちている。
 それを理解した上で、『不藤識』で良かったと言ってくれるなら。
 自分をもっと識りたいと。神秘を暴きたいと言ってくれるなら。

 それがどれほど嬉しいことか、君はわかっちゃいないだろう。同時に、俺も君のこと辛いこととか、全然理解できていないんだろうな。
 だから、俺も識る努力をしようと思う。
 貴女が好きなものは何なのか。
 貴女は、何に対して怒っているのか。
 貴女は、何故いつも苦しんでいるのか。
 喜怒哀楽、全部引っ括めた君の世界を。

 だから、この世界アザーサイドでは君を見続けることにしよう。
 いつかこの手から零れ落ちると分かっていても。