RECORD

Eno.26 朔 初の記録

じゅーに

朔初は飴玉が嫌いだ。

ドロップス。飴玉の缶はレトロチック。
可愛らしい見た目をしているかもしれないが。
中身は結構毒々しい。
のくせ、舐めたら甘さとフルーツのそれらしい味が口の中に溶けて広がって行く。

あの人工的な甘さが、朔初は嫌いだった。
砂糖ともまた何だか違う味をしてみて、口の中に残ってへばりつく。
その飴玉が舐め終わった後も、その甘さは口の中で後を引くようだった。

ねっとり。
のこって。
きもちわるい。

鼻を抜ける香りは作り物それで。
飲み込もうとしても嫌悪感が喉をつく。
おかげさまで、口に含んだだけで、おえ、とえずくようになっていた。
安っぽい飴玉が嫌い。

朔初に飴はいらなかった。