RECORD

Eno.139 浮季草 斂華の記録

あまり足を踏み入れたくない場所

ペラ
 ペラ

 時折、裏世界の神秘管理局へ来ては、求める種類の資料に更新が無いか確認して。
 落胆して、帰る。
 裏世界自体の危険性は別として、もう神秘の影響で変化するものも無いから、来るのだけは気楽だ。

 ペラ
  ペラ

 ……嘘だ。
 未だに、初めて足を踏み入れた時の痛みと恐怖が消えてくれない。
 だからといって、やることは変わらない。元に戻るための手がかりは、ここならあるかもしれないから。

「……かと言って、戻ってどうすんだって話だよな。」


 この落胆はどういう落胆なのか。もしくは安堵なのか。
 それを知る術も、根本から断つ術も、未だ無い。