RECORD

Eno.270 猫の記録

猫の記憶10

突然の事だった。
視界がぐわんと揺れて、世界が色を失った。

色が薄くなったような世界。まるで…



猫の目になったみたいな。
ちかちか。瞬く。

視界が戻る。
再びのモノクロに近い世界。
目の前の光景は、自分が見ている光景なんかじゃなかった。

知らない場所。
知らない人。
何を話してるかまではわからないけど。

低く、ぼんやりとした視界。これ、かこの見ているものか



冷静さを少し取り戻してから、そう考えた。

うまく力を扱えていないのか、わざとかは分からないけれど。

ただ、ひどく疲れたのは確かだった。