RECORD
Eno.662 辰森 ユキの記録
いつかの会話
「──ああ辰森殿。御足労有難う御座います。そちらへどうぞ……さて早速ですが本題に入りますね?
先日の報告書、読ませて頂きましたが……貴方の推測が正しければ、かなり慎重に扱う必要があります。
情を廃して断ずるのであれば……最上位の封印プロトコルを適用の上、機関による管理を行うのが良いでしょう。
……ですが、貴方の意見は違うようですね?」
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「閣下はやめてくださいと常々……さておき。
情を廃すべき立場の私の情に訴える……というわけですね。
確かに世話をしていたという魔女の供述通りであれば、あの少女が我々を騙す余地など無いと考えられます。
ですが……魔女の言う事を鵜呑みにすべきではない、と私は考えます。
魔女の全てがそうだとは思いませんが、少なくとも彼女たちは害悪そのものですから。
しかし実際に両者に接見した貴方見立てでは……人と同じ様に、人と共に安全に暮らせるように出来ると……」
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少し苦みのある笑みを浮かべて。
「いかにも。慈愛は誰のもとにも平等に、それが教えです」
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先日の報告書、読ませて頂きましたが……貴方の推測が正しければ、かなり慎重に扱う必要があります。
情を廃して断ずるのであれば……最上位の封印プロトコルを適用の上、機関による管理を行うのが良いでしょう。
……ですが、貴方の意見は違うようですね?」
「そうですね……閣下の御厚情に甘えて一言申し上げるのであれば……
折角この世に生を享けたのですから、幸せになるチャンスは誰にもあって良いと考えています」
「閣下はやめてくださいと常々……さておき。
情を廃すべき立場の私の情に訴える……というわけですね。
確かに世話をしていたという魔女の供述通りであれば、あの少女が我々を騙す余地など無いと考えられます。
ですが……魔女の言う事を鵜呑みにすべきではない、と私は考えます。
魔女の全てがそうだとは思いませんが、少なくとも彼女たちは害悪そのものですから。
しかし実際に両者に接見した貴方見立てでは……人と同じ様に、人と共に安全に暮らせるように出来ると……」
「はい。人にあらずとも……怪奇そのものであろうとも。
神や天使は人の子にのみ微笑む訳ではないのでしょう?」
少し苦みのある笑みを浮かべて。
「いかにも。慈愛は誰のもとにも平等に、それが教えです」
満足げな笑みを浮かべて。
「それが聞けて何よりです。それでは……各種保護プログラムの手続きをしてまいりますので、これにて」