RECORD

Eno.26 朔 初の記録

じゅーろく


りりりん、りん。

りりん、りん。

鳴り響く風鈴の音は、夏を知らせていて疎ましかった。

鈴の音は嫌い。空間に響いて頭にも響くから。
防犯ブザーの音が嫌い。けたたましく響き渡って、耳をつんざくようだから。
玄関のチャイムの音が嫌い。あの人たちが帰ってきた証だった。


サイレンの音が嫌い。

けたたましく街を引っ掻き回して、私たちの方を向くから。
まるでヒーローが駆けつけたみたいに登場が腹立たしくわかりやすいから。



りりん。りりん。りりりん。

吹く風に合わせてガラスと中身が触れ合う音は嫌いだった。
だって無意味なものだろう。
ただ音と見た目を楽しむものなんで。
馬鹿馬鹿しい。

「…」
「日為」

偉そうなクラスメイトの仕業、らしい。
こんなことするのは意外だったが。


この間、言われたことを思い出したわ


この通り、自由に生きていた。