RECORD

Eno.607 黒村かすれの記録

渡航記録2

この世界に降り立って暫く経つ。

アザーサイドコロニストに所属したこともあってか、
仕事をいくらか振られるようになった。

使われることは気楽で良い。
ここでは自分はあくまで一人のビジターだ。


敵性神秘を狩ることには特に異論は無い。
己の力を振るうことにも何ら感慨は無い。
神秘存在との戦闘はやや特殊だが……
あくまで普段のようにはいかないというだけの話だ。


殺しに何か思っていた頃の自分を覚えていない。
切り落としていかねば必要な技は得られない。
己であることを棄て、忘れる。
求められたのはそれだけだった。


…当主となったら、それを今度は求める側になるのだろうか?