RECORD

Eno.32 不藤識の記録

record. 『鬼が笑う時』

 来年の話をした。
 また来年、このフェスが開催されるなら絶対に来よう、そんな話。

 相手も、俺の未来の可能性については把握していたからなのか、その返答には少々の間があったけど。
 賛同してくれるのはとても嬉しかった。

 デートの内容はありきたりなものだが、そのありきたりさが俺には有難い。体験したことがあんまりないような経験だったし。



 いつか居なくなるって。確定した未来をどうにか変えよう、なんてスタンスでやっていたけれど。
 そもそも鬼曰く未来は未確定の事象なのだから、その心持ちも間違っている可能性はある。
 なら、どうやってみんなを笑わせるかが重要だ。
 なんとかして福を呼び寄せてみよう。

 最後に立ちはだかるのはいつも、自分以外の意思だ。
 俺の事を嫌いじゃないかもしれないし、単に嫌いなだけかもしれない。意図は分からないけど、みんなのおかげで視野は広がったから。
 行こうか。話し合いは丁重にね。