RECORD
Eno.32 不藤識の記録
record. 『Nothing to be』
ケジメをつけるためにあきらをカラオケに呼び出したハズなんだけど。
相手はもう区切りがついたと言わんばかりの顔で、笑顔を向けてくるし。隣の部屋からは会長やフィーさんたちの歌が聞こえてくるし。
もう、何が何だか。
でも。あきらをカラオケに誘って正解だった。
彼女はきっと、思うところが沢山あったはずだけど。それでも、今までとあまり変わらない距離感で……いや、今まで以上に親密に、俺と接してくれている。
あれだけこっぴどくフったのに。
応援するって、満面の笑みで言われちゃ敵わない。
自分が思うよりよっぽど、彼女は強かだった。
まだ傷が癒えていなかったとしても、それを表に出さずに……こうして、みんなで仲良く歌える。俺がいる目の前で。
それを、周りの子達は笑顔で迎え入れるわけだ。
なんというか、自分よりよっぽど大人だった。
ああして応援されたのだから、自分も思いに正直に生きなくては。できるかな。心配だ。
――――――――――――
クラスメイトと温泉に行った。
男子がかなり煩かったが、賑やかな様子を見るのは嫌いじゃない。
舞坂先生のすっぴんが見れたり、俺の名前の評判が落ちかねないことをされたりと、様々な事故があった気がするけど。
それもひとつの経験ということで。
途中、響や笛理から軽い接待を受けたような気がするけど、アレは夢だったのだろうか。特に響の初動はカッコよかったと思う。参考にしたいけど参考にならない。
会長が浴衣を着ていて思い出したのは、今週末の祭りの件か。みんなは浴衣を着るんだろうか。
俺はよすがが着ないって言うから着ないけど……
どうなんだろう。みんなの格好も楽しみではある。
――――――――――――
魔術師と買い物に行った。
漫画を買って、グッズを買って、ガチャを回して……
普通のオタク活動をしていた気がする。
いつもネットで済ませていた分、ちょっと新鮮だった。これはこれで日常を感じられてとても良かった。
女装をお願いされた時はどうしようかと思ったけど。
妥協はせず、全力でやろう。
舞坂先生にもメイク周りで協力してもらうし。
久しぶりの機会だ、楽しもうか。
――――――――――――
なんて。
特定の人物が関わると饒舌になるが、そうじゃなければ淡白だ。特に心も動かない。ずっと、楽しむフリをしているだけ。
でも、ひとつ思い出したことはある。
例えば、映画が好きなのは本当だ。
■■に勧められた趣味だから?そう言われればそうだけど、確かに映画は不藤識を構成する大切な要素だ。今の演じていて苦じゃない自分は、全部そこから着想を得ているから。
単純に、こういう自分が好みなのだ。
例えば、料理が好きなのは本当だ。
両親に褒められたから?そう言われればその通りだけど、これで尊敬する人達が喜んでくれるなら、自分はいくらでもそれをしよう。
それが、いつか自分にとって特別な誰かのためになると思えたら、いつの間にかこんなにハマっていた。
例えば、今ではラップは好みのジャンルになった。
一番あきらが喜んでくれるものだから。
歌っていて楽しいなら、それが一番だ。
例えば、今ではアイスが一番好きな食べ物だ。
呪理先輩が持ってきてくれるから。美味しいしね。
それに、夏は実家で、縁側に並んでアイスを食べる習慣があった。それを思い出すから、アイスは好きだ。
興味はこうして広がり、"好き"はその都度深まる。
……これは決して悪いことじゃないんだと。
そう思いたい。
相手はもう区切りがついたと言わんばかりの顔で、笑顔を向けてくるし。隣の部屋からは会長やフィーさんたちの歌が聞こえてくるし。
もう、何が何だか。
でも。あきらをカラオケに誘って正解だった。
彼女はきっと、思うところが沢山あったはずだけど。それでも、今までとあまり変わらない距離感で……いや、今まで以上に親密に、俺と接してくれている。
あれだけこっぴどくフったのに。
応援するって、満面の笑みで言われちゃ敵わない。
自分が思うよりよっぽど、彼女は強かだった。
まだ傷が癒えていなかったとしても、それを表に出さずに……こうして、みんなで仲良く歌える。俺がいる目の前で。
それを、周りの子達は笑顔で迎え入れるわけだ。
なんというか、自分よりよっぽど大人だった。
ああして応援されたのだから、自分も思いに正直に生きなくては。できるかな。心配だ。
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クラスメイトと温泉に行った。
男子がかなり煩かったが、賑やかな様子を見るのは嫌いじゃない。
舞坂先生のすっぴんが見れたり、俺の名前の評判が落ちかねないことをされたりと、様々な事故があった気がするけど。
それもひとつの経験ということで。
途中、響や笛理から軽い接待を受けたような気がするけど、アレは夢だったのだろうか。特に響の初動はカッコよかったと思う。参考にしたいけど参考にならない。
会長が浴衣を着ていて思い出したのは、今週末の祭りの件か。みんなは浴衣を着るんだろうか。
俺はよすがが着ないって言うから着ないけど……
どうなんだろう。みんなの格好も楽しみではある。
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魔術師と買い物に行った。
漫画を買って、グッズを買って、ガチャを回して……
普通のオタク活動をしていた気がする。
いつもネットで済ませていた分、ちょっと新鮮だった。これはこれで日常を感じられてとても良かった。
女装をお願いされた時はどうしようかと思ったけど。
妥協はせず、全力でやろう。
舞坂先生にもメイク周りで協力してもらうし。
久しぶりの機会だ、楽しもうか。
――――――――――――
なんて。
特定の人物が関わると饒舌になるが、そうじゃなければ淡白だ。特に心も動かない。ずっと、楽しむフリをしているだけ。
でも、ひとつ思い出したことはある。
例えば、映画が好きなのは本当だ。
■■に勧められた趣味だから?そう言われればそうだけど、確かに映画は不藤識を構成する大切な要素だ。今の演じていて苦じゃない自分は、全部そこから着想を得ているから。
単純に、こういう自分が好みなのだ。
例えば、料理が好きなのは本当だ。
両親に褒められたから?そう言われればその通りだけど、これで尊敬する人達が喜んでくれるなら、自分はいくらでもそれをしよう。
それが、いつか自分にとって特別な誰かのためになると思えたら、いつの間にかこんなにハマっていた。
例えば、今ではラップは好みのジャンルになった。
一番あきらが喜んでくれるものだから。
歌っていて楽しいなら、それが一番だ。
例えば、今ではアイスが一番好きな食べ物だ。
呪理先輩が持ってきてくれるから。美味しいしね。
それに、夏は実家で、縁側に並んでアイスを食べる習慣があった。それを思い出すから、アイスは好きだ。
興味はこうして広がり、"好き"はその都度深まる。
……これは決して悪いことじゃないんだと。
そう思いたい。