RECORD
Eno.26 朔 初の記録
CASE:6
文化部はいいよな、と発表をあれこれ見ながら思っていた。
文化部は、やった成果を貼り付けたり、パフォーマンスしたりがわかりやすいから。
特に吹奏楽部なんか、派手でわかりやすくて目覚ましい。
見た目に金属の輝きがあって、音も体育館中に響き渡っていて、大所帯で。
文化部の王様。
文化部の花形なのが丸わかりだった。
特にこの中学の吹部のレベルが高いなどとは聞いたことはないが。
テレビで見た吹部も含めて、どこの吹部もきっとこんな華やかさをアピールしているのだろう。
私が入りたいのは運動部だったけど。
「……」
「運動部の方がどっちかと言うと部活って感じあるのにさ」
「紹介は地味だよねえ〜…」
友達の小さなぼやきに賛同していた。
とは言え仕方のないことだ。
あの狭い舞台の上で、何をどうしたらサッカーやバスケなんてできるんだろうか。
バスケなんか、今私たちが座っている体育館全体を使う競技だろうに。
ちょっとフェアじゃないなって、思うところはあった。
思ったところで仕方のないことなのだけども。
だからプロジェクターで映像が映されているし。
先輩たちはポールパスだの、リフティングだのして、声を張ってアピールをするのだけど。
やっぱり、吹部に比べると印象は薄いのだった。
二曲も演奏してたから、時間をとってたのもあちらだしな。
そんなところで次の部活紹介がくるか。
渡されたペラ紙に目を通す。
指でなぞって順番を把握すれば、ああ、と声を漏らした。
「バド部だ、次」
バトミントン。
舞台の上で、ラケットが空を切る音が聞こえた。
◇
映像の中で踊るシャトル。
羽の動きは交互に。
飛んで跳ねて回るシャトルを見ていた。
スマッシュの音は耳に聞こえがいい。
鋭く飛んで、打たれている。
コートの中を忙しなく動き回るのは小柄な子だった。
飛びつくような反応速度。
その細腕から繰り出されるシュート。
相手はそれに届かなくて、ラケットの下を潜り抜けてく。
鋭く飛んでいったそれは、ふわっと、地面にゆったり落ちて行く。
コート端に転がるシャトル。
捲られる点数。
鳴り響く笛。
ラケットが空を切る音。
◇
まばらな拍手の音。
私と友人は、バトミントンってテニスよりも地味だって思ってたけど。
ねえ、はっちゃんなんて、友人が話しかけた時に、2人で目をパチクリさせた。
その隣にいたあの子が、舞台上にいる小柄な先輩をじいっと見ていたのを覚えている。
あの目の輝きは、たぶん。
憧れだった。
文化部は、やった成果を貼り付けたり、パフォーマンスしたりがわかりやすいから。
特に吹奏楽部なんか、派手でわかりやすくて目覚ましい。
見た目に金属の輝きがあって、音も体育館中に響き渡っていて、大所帯で。
文化部の王様。
文化部の花形なのが丸わかりだった。
特にこの中学の吹部のレベルが高いなどとは聞いたことはないが。
テレビで見た吹部も含めて、どこの吹部もきっとこんな華やかさをアピールしているのだろう。
私が入りたいのは運動部だったけど。
「……」
「運動部の方がどっちかと言うと部活って感じあるのにさ」
「紹介は地味だよねえ〜…」
友達の小さなぼやきに賛同していた。
とは言え仕方のないことだ。
あの狭い舞台の上で、何をどうしたらサッカーやバスケなんてできるんだろうか。
バスケなんか、今私たちが座っている体育館全体を使う競技だろうに。
ちょっとフェアじゃないなって、思うところはあった。
思ったところで仕方のないことなのだけども。
だからプロジェクターで映像が映されているし。
先輩たちはポールパスだの、リフティングだのして、声を張ってアピールをするのだけど。
やっぱり、吹部に比べると印象は薄いのだった。
二曲も演奏してたから、時間をとってたのもあちらだしな。
そんなところで次の部活紹介がくるか。
渡されたペラ紙に目を通す。
指でなぞって順番を把握すれば、ああ、と声を漏らした。
「バド部だ、次」
バトミントン。
舞台の上で、ラケットが空を切る音が聞こえた。
◇
映像の中で踊るシャトル。
羽の動きは交互に。
飛んで跳ねて回るシャトルを見ていた。
スマッシュの音は耳に聞こえがいい。
鋭く飛んで、打たれている。
コートの中を忙しなく動き回るのは小柄な子だった。
飛びつくような反応速度。
その細腕から繰り出されるシュート。
相手はそれに届かなくて、ラケットの下を潜り抜けてく。
鋭く飛んでいったそれは、ふわっと、地面にゆったり落ちて行く。
コート端に転がるシャトル。
捲られる点数。
鳴り響く笛。
ラケットが空を切る音。
◇
まばらな拍手の音。
私と友人は、バトミントンってテニスよりも地味だって思ってたけど。
ねえ、はっちゃんなんて、友人が話しかけた時に、2人で目をパチクリさせた。
その隣にいたあの子が、舞台上にいる小柄な先輩をじいっと見ていたのを覚えている。
あの目の輝きは、たぶん。
憧れだった。