RECORD
Eno.230 田中 二郎の記録
祭
お祭りいいなあ。
でもさぶちゃんは乗り気じゃないみたいだし、他に一緒に行くような友達もいないし、諦めるしかないか。
小さい頃さぶちゃんが連れて行ってくれた記憶があるけど、あれも本当は嫌だったのだろうか。
あの当時はさぶちゃんの髪が長かった。
髪を伸ばしていたのは当時付き合っていた女性の趣味だと言っていた。
もしかしてそちらの予定もあったのに無理して連れて行ってくれていたのだろうか。
さぶちゃんは何も言わないからわからない。
これは全て憶測に過ぎない。
俺が「祭に行きたい」と言ったなら、さぶちゃんは今もきっと「えー」なんて言いながらも連れて行ってくれるのだろう。
さぶちゃんは俺……というより、俺の両親に頭が上がらない様子だから。
わかっている。
わかっているからこそ頼みにくい。
遠慮を捨てて頼むには、俺の視界は広がり過ぎた。
だから俺達は、今日も地下鉄駅で害獣を狩るのだ。
でもさぶちゃんは乗り気じゃないみたいだし、他に一緒に行くような友達もいないし、諦めるしかないか。
小さい頃さぶちゃんが連れて行ってくれた記憶があるけど、あれも本当は嫌だったのだろうか。
あの当時はさぶちゃんの髪が長かった。
髪を伸ばしていたのは当時付き合っていた女性の趣味だと言っていた。
もしかしてそちらの予定もあったのに無理して連れて行ってくれていたのだろうか。
さぶちゃんは何も言わないからわからない。
これは全て憶測に過ぎない。
俺が「祭に行きたい」と言ったなら、さぶちゃんは今もきっと「えー」なんて言いながらも連れて行ってくれるのだろう。
さぶちゃんは俺……というより、俺の両親に頭が上がらない様子だから。
わかっている。
わかっているからこそ頼みにくい。
遠慮を捨てて頼むには、俺の視界は広がり過ぎた。
だから俺達は、今日も地下鉄駅で害獣を狩るのだ。