RECORD
Eno.506 メアリーの記録
炎に全部包まれてしまって、私の描いていた夢は全部灰にかえってしまった。
残るものも何もなくて、だからと言って泣いてたって戻ってこなかった。
それでも泣いてたんだけどね。
泣いてたんだけど。
空想に逃げていた。
いつかあったものを絵で描いて、物思いに耽ってた。
空想で遊ばせていた。
どうか友達でいて欲しかった。
イマジナリーが飛び出す夢を見て、そこに溺れていたかった。
もうずっとそこにいたかった。
そこだけが幸せだった。
それだけが祈りだった。
化かした幸福は中枢を満たした。
──それに裏切られて、襲われた。
私を食べられるようだった。
怖くなってしまった。夢に逃げるのが。
裏切られて心が焼けた。
逃げ場をなくしたから拗らせた。
それすらもいい訳だ。
だからと言って好転した現実はなかった。
どこまでも自分の幸運は落っこちてこなかった。
幸運に座していない気がしているが、見なければいけない位置に立たされている。
しなくてはいけないことに一生懸命にならなきゃいけなかった。
それ以外に触れると傷がついた。
しなくてはいけないことをしなきゃならないから、それ以外を跳ね除けた。
もういらなかった。
ないでたかった。
好かれるより、嫌われる方が楽だった。
──あなたは。
あなたはいつかのイマジナリーが戻って来たようで嫌悪した。
嫌悪したつもりだった。
どうにもきっと、甘かったのだと思う。
きっとあなたは帰るのだろう。
それでも、ひととき遊びに来てくれたのだろう。
不思議の中から。
空想の中から。
この子が動いてお話しできたらな。
なんて、一回くらいは子供の想像する。
夢のなかから。
また、それを思い起こしたり。
考えたことを膨らませる。
何かを描き出すには遠い。
怖いし、もうできないと思う。
時間が過ぎてしまったし、触れる際に思わず閉じてしまうから。
もうしんじたくはない。
信じるのは、懲り懲りだった。
でも、あなたがいつかの空想と、全く同じことを言ってくれたのが、いつかの傷に染みて痛いから。
広がって甘く広がっていくから。
不思議なものはもう嫌い。
けれども、あなたは信じてもいい。
あなたと友達でいてもいい。
裏切られたら苦しいけれど。
きっともう2度と会うこともないのだろう。
だから信じてあげるし、友達でいる。
2度がないから、結んでいる。
だから、結んだものをあげている。
交換を、した。
“祈って”みせた。
また遊べるとは思っていない。
あの広い裏に帰るのだとしたら、見つけ出せる自信はなかった。
探してもいい。探すけどさ。
し、あの世界のことはやっぱり嫌いだ。
でもきみは私を信じている。
かっこいいって。
憧れだって。
大切だって。
友達だって。
それが心からなのが心からわかっているから。
それを裏切れないし。
裏切りたくはなかった。
信じられたことを裏切ること。
できないのだ。そんなこと。
誰にも。
きみにも。
だから。
「約束をする」
「祈りをする」

「“向こうで幸せであるように”」
“いつかの私のお友達が。
一人で寂しくありませんように。”
朝までくっついていた冷たさを覚えているから。
髪を撫でて、頬を撫でた。
そうやって、家を出るときに、これも笑っていたことだろう。
「さよなら」
できたら、また。
Hearts, like doors, will open with ease To very, very little keys
炎に全部包まれてしまって、私の描いていた夢は全部灰にかえってしまった。
残るものも何もなくて、だからと言って泣いてたって戻ってこなかった。
それでも泣いてたんだけどね。
泣いてたんだけど。
空想に逃げていた。
いつかあったものを絵で描いて、物思いに耽ってた。
空想で遊ばせていた。
どうか友達でいて欲しかった。
イマジナリーが飛び出す夢を見て、そこに溺れていたかった。
もうずっとそこにいたかった。
そこだけが幸せだった。
それだけが祈りだった。
化かした幸福は中枢を満たした。
──それに裏切られて、襲われた。
私を食べられるようだった。
怖くなってしまった。夢に逃げるのが。
裏切られて心が焼けた。
逃げ場をなくしたから拗らせた。
それすらもいい訳だ。
だからと言って好転した現実はなかった。
どこまでも自分の幸運は落っこちてこなかった。
幸運に座していない気がしているが、見なければいけない位置に立たされている。
しなくてはいけないことに一生懸命にならなきゃいけなかった。
それ以外に触れると傷がついた。
しなくてはいけないことをしなきゃならないから、それ以外を跳ね除けた。
もういらなかった。
ないでたかった。
好かれるより、嫌われる方が楽だった。
──あなたは。
あなたはいつかのイマジナリーが戻って来たようで嫌悪した。
嫌悪したつもりだった。
どうにもきっと、甘かったのだと思う。
きっとあなたは帰るのだろう。
それでも、ひととき遊びに来てくれたのだろう。
不思議の中から。
空想の中から。
この子が動いてお話しできたらな。
なんて、一回くらいは子供の想像する。
夢のなかから。
また、それを思い起こしたり。
考えたことを膨らませる。
何かを描き出すには遠い。
怖いし、もうできないと思う。
時間が過ぎてしまったし、触れる際に思わず閉じてしまうから。
もうしんじたくはない。
信じるのは、懲り懲りだった。
でも、あなたがいつかの空想と、全く同じことを言ってくれたのが、いつかの傷に染みて痛いから。
広がって甘く広がっていくから。
不思議なものはもう嫌い。
けれども、あなたは信じてもいい。
あなたと友達でいてもいい。
裏切られたら苦しいけれど。
きっともう2度と会うこともないのだろう。
だから信じてあげるし、友達でいる。
2度がないから、結んでいる。
だから、結んだものをあげている。
交換を、した。
“祈って”みせた。
また遊べるとは思っていない。
あの広い裏に帰るのだとしたら、見つけ出せる自信はなかった。
探してもいい。探すけどさ。
し、あの世界のことはやっぱり嫌いだ。
でもきみは私を信じている。
かっこいいって。
憧れだって。
大切だって。
友達だって。
それが心からなのが心からわかっているから。
それを裏切れないし。
裏切りたくはなかった。
信じられたことを裏切ること。
できないのだ。そんなこと。
誰にも。
きみにも。
だから。
「約束をする」
「祈りをする」

「“向こうで幸せであるように”」
“いつかの私のお友達が。
一人で寂しくありませんように。”
朝までくっついていた冷たさを覚えているから。
髪を撫でて、頬を撫でた。
そうやって、家を出るときに、これも笑っていたことだろう。
「さよなら」
できたら、また。