RECORD

Eno.205 穏岐 穏凪の記録

メモ書き

我ながら、随分と恵まれ、然し不運な生まれだと思う。

裕福とまではいかないが、並以上の穏やかな家庭の一人娘として産まれ、両親の束縛も殆どない家庭環境。

ごちゃごちゃし過ぎていて、私のやりたい事をするには向いていない中央都市部という環境というのはマイナスポイントだが、利便性という面では矢張り大きい。

ふとした過ちから今の進学方面をする事になったが、安定した就職先を確保できる進路と考えれば、それほど差引で悪くはない。


『神秘』などという、クソッタレなモノが絡むことが無ければ、望み通りの穏やかな人生を送ることができただろう。

『神秘』。

その概念の根源が何か、それはどこからいずるモノなのかは気になるが、これは私の平穏を乱す第一人者だ。


私自身のものはいい、遠に向き合いも理解もしている。
しかし、それを持ってしまったということ自体が、私にとっての最悪の不幸と言っていい。

神秘を守る為の義務だの、任務だの、専用の規律だの…平穏からは程遠いものばかり。


しかし、こんな酷い時にこそチャンスは訪れるというモノだ。
これを持つ立場でないと識れないものも、数多にあるだろう。

耐えろ、雌伏の時だ、穏岐穏凪。
今訪れているチャンスをものにしつつ、トラブルを上手くいなし続けるのだ。